どっちかというとジャズロックやカンタベリーという文脈で語られることの多い関西のプログレバンド、アインソフ(AIN SOPH)ですが、1st「妖精の森」(1980年)は、ジャズっぽい要素ももちろん入ってますが、組曲「妖精の森」がシンフォニックロックとしてすばらしいがゆえに、私の中ではシンフォニックロックの名作なのでした。この作品を名作たらしめているのは、キーボードの服部眞誠の力によるところも大きいのですが、服部眞誠は1stのレコーディングのためだけに加入し発表後は99.99結成のため脱退しています。逆にそれゆえこの作品だけがアインソフの作品の中では少し位置づけが変わっているのかもしれません(他の作品が駄作という意味ではまったくありません)。シンセとの絡みが絶妙な山本要三(yozox)の泣きのギターもこの作品ならではの聴きどころ。何度も繰り返し聴いても一向に飽きのこない日本のプログレの名作です。
そのアインソフは前身バンドが結成されたのが1970年。以降三十数年間、途中何度か中断もありますが、現在も活動中。1/21に初台DOORSでKBBとのジョイントライブが行われます。