イタリアのChecco LoyとMassimo Altomareのデュオ、ロイ&アルトマーレ(Loy & Altomare)。1973年発表の1st「PORTOBELLO」。2 人のアコースティックギターをベースにした演奏に、フォークっぽい、でもイタリアらしさは感じられる歌が乗ったもので、とても聴きやすい作品です。フルートの使い方とか一部に入ってくるストリングスとかシンセのアレンジとか、やっぱこの時代のイタリアはいいなあ、と思わせます。ストリングスとフルートとあとオーボエぽい音がバックでずっと鳴っている「Insieme A Me Tutto Il Girno」はこのアルバムのハイライトといってよく名曲だと思います。
1974年発表の2ndも、アコースティックギターのアンサンブルに牧歌的な歌が乗っているという基本はそのままに、女性ボーカルのほか多彩なゲストを迎えていろいろやっているものの散漫な感じも受けなくはないです。イタリアのカンタウトーレならではの、ちょっともの悲しげなメロディーを全編に渡って聴くことが出来ますので、イタリアンポップスファンならこちらもそれほど違和感はないですが、プログレファンの私には、シンセやフルートが効果的に使われている1stの方が良かったです。B級と言っては申し訳ないですが、A級にはなりきれていない、でもこの頃のイタリアンポップスの奥深さを知るにも良い作品かと思います。