PROGRESSIVE ROCK ADDICT

英伊のみならず西北東欧・南北中米・アジア各国のプログレを愛聴。日本のも好き。目白や新宿、吉祥寺、川崎、関内にしばしば出没。 昔の音楽雑誌集めも。CITY POPやアイドルもよく聴いてます。音楽のことはよくわからないので、名盤とか名演とか言ってる場合、単に好きってことです。twitter: @ProgRockAddict

渡辺文樹六作品一挙上映会 in YOKOHAMA

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映像作家というよりいろんな意味での上映パフォーマンスも込みで自己表現をしている総合芸術作家渡辺文樹(渡邊文樹)の上映会「渡辺文樹六作品一挙上映会 in YOKOHAMA」が横浜市青葉区役所併設の青葉公会堂を中心に開催中です。とくに本日は天皇暗殺がテーマになっている「腹腹時計」上映ということで、上映阻止を訴える団体の方の黒塗りのワゴン車が多数青葉区役所に集結、そしてこれを迎え撃つ神奈川県警は制服・私服合わせて100名以上で警備にあたるという、ものものしい雰囲気での上映会でした。もっとも観客は各回ともせいぜい20人ほどで、警備のために警察関係者も数名会場に入っていたことを考えるとヘタすると一桁?というくらい閑散としたもの。大勢の警察の方が来てくださったからこそ安心して映画を見ていられたわけですが、渡辺文樹の映画はこうした「物議」も含めて作品と言えるので、それはそれでお約束とはいえます。

しかし上映阻止を訴える団体の方はこの映画を見ているんだろうか?天皇暗殺と言うテーマが不敬といえばそうかもしれませんが、阻止を訴えるほどたいした作品じゃないって(笑)。一方、表現の自由を守るために命を張って守ってくださった100名以上の神奈川県警の方々にはほんとうに頭が下がる思いですが、見たら命張るのがあほらしくなるような、守っても守んなくてもいいような表現の自由(笑)。

29日上映の作品を簡単に紹介(3本見ただけでもう本当にお腹一杯!! でも見れば見るほどクセになる?)。
「家庭教師」(1987年):
 (「高校教師」+「家族ゲーム」)÷2みたいなイメージ?映画(映像作品)としては比較的まともですが、面白いかは別。がんばって読み取ろうとすれば作者の意図していないいろいろな裏の意味を後付することはできそう。
「ザザンボ」(1992年):
 実際にあった中学生の自殺事件をモチーフに、どろどろした村社会とか血縁の世界を描く重い作品で、全員大根役者とか、聞いても意味の分からない方言に字幕がついているあたりはかえって意味深でいいのですが、やはりシナリオやディレクションが悪く、映画としては・・・。
「腹腹時計」(1999年):
 監督自身による前振りによれば、天皇の戦争責任を問い、低予算で天皇を殺す、というのが映画のコンセプトだそう(意味不明)。ストーリー自体は想像力をかきたてる壮大なものなんですが、完全に消化不良で、ちゃちなアクションシーンがある意味笑えます。
「御巣鷹山」(2005年):
 前回見たので今回はパス。最新作ですが、映像作品としての質は一番低いかも?

なお、5月31日にロフトプラスワンで開催される「森達也の第2回ガンダーラ映画祭~美しい国へ!」では、なんと(!)渡辺文樹監督に密着したドキュメンタリー(?)「俺の流刑地」が上映されます。これで私も「渡辺文樹」博士になれそうです!

◇渡辺文樹六作品一挙上映会 in YOKOHAMA
5/28(月) @横浜市青葉公会堂
 19:00 御巣鷹山
5/29(火) @横浜市青葉公会堂
 10:30 家庭教師 / 13:00 ザザンボ / 16:00 腹腹時計 / 19:00 御巣鷹山
5/30(水) @横浜市青葉公会堂
 10:30 島国根性 / 13:00 罵詈雑言 / 16:00 ザザンボ / 19:00 御巣鷹山
5/31(木) @横浜市開港記念会館 
 19:00 御巣鷹山
6/1(金) @横浜市青葉公会堂
 10:00 腹腹時計 / 12:00 罵詈雑言 / 14:30 御巣鷹山
◇森達也の第2回ガンダーラ映画祭~美しい国へ!
5/31(木) @新宿ロフトプラスワン
 19:00(*) 俺の流刑地(村上賢司監督) (*)イベント開始時間、他にも上演作品あり。