ストレンジデイズ(STRANGE DAYS)が残した唯一のアルバムが「9 parts to the wind」。シングルの2曲をボーナストラックに加えてリマスタリングしての初CD化です。
ストレートとは言えないもののキャッチーで親しみやすいポップな曲調と、多彩で華麗なキーボードを多用した抜群のセンスのアレンジ、全曲名曲で捨て曲なしという全体のレベルの高さと、すべてにおいて申し分のないロックアルバムです。ちゃんとメジャーレーベルからリリースされていたこんな名作アルバムがいままで未CD化のまま残っていたと言うことの方がむしろ驚き。
雑誌ストレンジデイズ(このバンド名と関係あるのかな?)の岩本晃市郎編集長のライナーにもありますが、プログレ衰退期の70年代末期にメジャーレーベルにポツンとたった一枚の名作を残したと言う意味で、ポジション的にイングランドに近いものがあるかもしれません。プログレマニアの琴線にこれでもかと言うくらい触れるイングランドと比べると、曲がポップな分、プログレファンからの評価では損をしている気もしますが、独創性とか他に代えがたい存在感と言う意味ではむしろこちらのほうが一枚上手かも。
メンバーの前後の経歴など詳細不明のようですが、歴史に残る名盤であります。
実はこれ、1月にCDが出たとき買ったきり聴いていなかったんですね。で買ったことも忘れて放置していて、また買ったと言う・・・(ので2枚所有)。まあすぐCDも廃盤になるだろうから、しばらく持っておいてそのうちオークションにでも出品するか。