ヴァウワウ(VOWWOW)のメンバーとしての活動がたぶんもっとも良く知られているキーボーディスト厚見玲衣。ヴァウワウ加入前にバンド・タキオン(TACHYON)として唯一発表された作品が「タキオン」。厚見玲衣のデビュー作であるムーンダンサー(MOONDANCER)の作品や難波弘之とのダブルキーボードがめちゃめちゃかっこいいセンスオヴワンダー(Sense Of Wonder)「真幻魔大戦」がCD化されているのに(でももうどちらも入手困難かな?)、なぜかいままで一度もCD化されていないのがタキオン。
タキオンはムーンダンサーがデビュー後わずか1年半で解散した後に厚見玲衣(麗)と沢村拓(G)がグレッグ・リー(B)、ガイ・シフマン(Dr)とリズム隊に外国人2人を起用して結成したバンド。ただムーンダンサーよりさらに短命で、1981年にアルバム「タキオン」(シングル「ただいま」を同時リリース)を残して数か月で解散してしまいます。
サウンド的には、ムーンダンサー同様に厚見玲衣のちょっと甘いボーカルと華麗なキーボードが全編に響き渡るプログレの名作。ムーンダンサーがちょっと甘すぎると思う人はむしろよりロック色の強いタキオンがオススメかもしれません。
なぜこれほどのアルバムがCD化されないのかは謎ですが…。また現物を見たことがないのですが、ライブCDがあるとの噂もあって、そんなんひっくるめてさっさとCD出してほしいもんですね。