シンコーミュージックの新シリーズ「幻の名盤叢書」、第一弾はなんと(というより言うまでもなく、か)「プログレッシヴ・ロック」。写真付のコレクター宅訪問とか、「プログレ幻盤の四半世紀を検証する」対談とか、難波弘之の書き下ろしプログレ小説まで掲載されていて、400枚もの幻の名盤ディスクガイドがついているという、なかなかマニアックな構成になっています。
もっとも、真のマニアはここに載っているようなものはすでに聴いていてこそマニアなのでしょうが、マニア道駆け出しの私のような者にとっては、貴重なガイドブックであります。とくにディスクガイドは、一部CD化されているものもあるようですが、私の場合アナログプレーヤーも持ってはいますが、ほとんどCDしか買わないため、未CD化作品を豊富に含む名盤ガイドというのは未知の作品に多数出会えるのでありがたいですね。
例によって日本の作品がほとんど紹介されていないのが残念ですが、中村哲と森園勝敏が参加したというナチコ(舘岡奈智子)の「薬屋の娘」というアルバムに妙に惹かれましたです。
しかしマニアへの道は遥か遠い。もう置き場所にも困るくらいに毎月何万円分もCD買ってるわりに、中身のことはあんまり覚えてないとか、自分はぜんぜんなってないです。この本に登場するコレクターの方々は数千枚ものレコードを整然と収納されていて、かつ1枚1枚に関する情報を記憶されているようなのですね・・・。いつの日か、そんな人間になりたいものです。