2002年にキッシングスペル(Kissing Spell)からリリースされた発掘音源。発掘音源ということは知らないで手にしたのですが、聴いて気に入り、調べてみたところ、有名バンドのアウトテイクとかではなく、オクラ入りしていた唯一の作品ということに驚きを感じています。発掘音源であること以外に価値がないというこの手の作品にありがちなものではなく、レベルの結構高いブリティッシュ・シンフォニック・ロックの逸品といえる作品です。1972年にレコーディングされていたもののようです。メロディはポップで親しみやすく、演奏力はほどほどながらも、メロトロンを含むキーボードやフルート、ギター等のアレンジもプログレファンの琴線に触れるなかなか渋いもので、70年代のバンドにしか出せない味わい(未分化というかジャンルレスというかそういう感じ)も十二分。ここのところこればかり聴いています。