プログレ以外で好きなバンドの筆頭がゲイ・シュミット(G-Schmitt)です。80年代に活躍した日本のバンドです。当時はポジパン(ポジティヴパンク)といわれたりしていたものの、ニューウェイヴの末裔的な、シューゲイザー的な、日本におけるゴシックロックバンドのハシリのような存在ではあり、プログレとの相性はそもそも高いとは思われます。リーダーのショーコ(SYOKO)もインタビューで「炎(ピンクフロイド)」のような作品を目指すとコメントしていたこともあります。
バンドは5年ほどの間にアルバムを3枚(3rdはレコードとCDは別ミックス)、シングル(7インチと12インチCDシングル)7枚、ベスト盤CD1枚をリリースして活動休止。ショーコはメジャーから2枚のアルバムをリリースしてますが2枚目の「turbulence」を最後に消息を絶って15年以上が経過しました。インディーズブーム時の人気バンドであり結構なセールスを記録していたこともあってか中古レコードの値段は決して高値ではありませんが、これだけレベルの高いバンドなのに一度も再発売されていないというのはもったいない気もします。
レコードを聴くのが面倒ということもありますが、私が今でも最もよく聴くのはベスト盤のCD「STRUGGLE TO SURVIVE」です。完成度という意味では最後のアルバムとなった「GARNET」に譲ると思いますが、曲ごとにメンバーも異なる音源の寄せ集め的な企画アルバムでありながらオリジナル作品のようなまとまりもあり、初期の代表曲がすべて収められているという意味においても価値の高いアルバムです。