PROGRESSIVE ROCK ADDICT

英伊のみならず西北東欧・南北中米・アジア各国のプログレを愛聴。日本のも好き。目白や新宿、吉祥寺、川崎、関内にしばしば出没。 昔の音楽雑誌集めも。CITY POPやアイドルもよく聴いてます。音楽のことはよくわからないので、名盤とか名演とか言ってる場合、単に好きってことです。twitter: @ProgRockAddict

ペンドラゴン2008年新作「PURE」

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先ごろリリースされたペンドラゴン(Pendragon)の 2005年以来となる新作アルバム「PURE」を聴きました。2005年リリースの前作「Believe」が、それまでの作品、「The Window Of Life」(1994年)、「The Masquerade Overture」(1996年)、「Not Of This World」(2001年)といったファンタスティックかつドラマティックなシンフォニックプログレの王道を行く傑作群とは、やや路線を異にする作風だっただけに、それに続く今回のアルバムには注目していました。

作品自体のクオリティとしては、いまや現役プログレバンドとしては重鎮の部類になるペンドラゴンが、いま世に放つ作品として申し分のない、完成度の高い壮大なスケールのシンフォニックロックに仕上がっております。サウンド面では前作で控えめだったシンセも多用され、暗いながらも、ペンドラゴンならではの良質なメロディは健在。「Believe」がソリッドな音色のギター中心でメタルかと思うくらいの印象から比べるとプログレらしいといえばらしいですが、アルバム全体を覆うダークなトーンは前作以上かと思えるくらいで、いったいこの暗さはなんなのでしょう。これまで煌びやかな夢の世界を表現してきただけに、まるで逆張りするかのように、悪夢、というより暗い現実を描いたようなこの作品の意味を考えてしまいます。