PROGRESSIVE ROCK ADDICT

英伊のみならず西北東欧・南北中米・アジア各国のプログレを愛聴。日本のも好きです。目白や新宿、吉祥寺、川崎、関内にしばしば出没。 昔の音楽雑誌を集めてたり。最近は和モノAORやアイドルもよく聴いてます。twitter: @ProgRockAddict

日本のフォークロックの名バンド、オーガストのカセット作品

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フォークロックは日本でも人気の高いジャンルだと思いますが、演奏するグループとなるとヴァーミリオンサンズ(Vermilion Sands)以外ではこのオーガストくらいしか思いつきません。オーガストは1988年結成の札幌のフォークロックバンドで、唯一のアルバムが1990年リリースの「八月の印象」ですが、これ以前に1989年リリースのカセット作品ががあります。

ジャケットはドイツロマン派のリヒターの絵画「森の孤独の中のゲノフェーファ」から取られたものです。好みはあるでしょうが、1stアルバムのジャケットがプログレファンとしてあまり食指を動かされない感じのものなので、こちらのカセットのジャケットの方がそれらしくて好きです。

収録曲は「秋」「蛍」「マグリット風の空」「ある手品師の話」の4曲。メンバーは、工藤美鈴(Vo)、河合良典(G)、高田礼人(Kb)、菅野荘(B)、小野寺寿勝(Dr)でドラム以外は1stアルバムと同一メンバー。一部日本の童謡風なところもある、トラッドに影響を受けたと思われるフォークロックです。ド派手な展開はないものの、センスが光る味わい深いキーボードをはじめ演奏は結構しっかりしてます。でもこのバンドの魅力は工藤美鈴の透明感あるボーカル。この美しいボーカルのおかげで、作品の格が一段も二段も高まっている感じがします。中でもメイド・イン・ジャパンのオムニバス「プロスペクティヴ・フェイセス」にも収録された「秋」は名曲です。

前身はルネッサンス、イリュージョン、ページェントのコピーバンドだったらしく、1990年代半ばくらいまではエクゥ(Eque)と名を変えて活動していました(その頃のライブに一度行った事があります)。その後はというと、ほとんどの曲を手掛けていた菅野壮は現在札幌のプログレ専門店「サードイアー」店長。また、こちらのブログに出てくる、「おうたの教室の菅野美鈴先生」と「ベースの菅野壮氏」は、おそらくたぶんかつてのオーガストのお二人ではないかと思います。キーボードの高田礼人は北大の教授で札幌在住のようなので、再結成+2ndアルバムを・・・などと期待してしまいますが無理ですかね。

それと、1stアルバムが残念ながらこれまで一度も再発されたことがなく、MUSEAからのオファーが行っているようですが、アーティストサイドの事情からか、現在まで実現はしていません。活発にライブを行っていた時期もあってライブ音源もあるでしょうし、カセット作品がアルバム未収録の佳曲揃いなので、ボーナストラック入りで再発売されれば、うれしいのですが。