ジェネシスの年代別ボックスセットですが、ついに黄金期の5枚のアルバムを含むセット「Genesis 1970-1975」がリリースされました。5年ほどの間にこれだけの名作群が次々に生み出されていたということ事態がある意味衝撃です。先にリリースされたボックスセットは買わずに済ませたのですが、今回だけは我慢しきれず買ってしまいました。ジェネシスは、私が持っているのは初期のCDなので音質はもしかしたらイマイチの盤かもしれません。で、今回最新リマスター盤のセットということで改めてじっくり聴きなおしているところです(SACDプレーヤーは持ってないんですが・・・)。
順番通り行きましてまずは「トレスパス(TRESPASS)」。1970年リリースの2ndアルバム。フィル・コリンズ(PHIL COLLINS)とスティーヴ・ハケット(STEVE HACKETT)加入前で、ピーター・ガブリエル(PETER GABRIEL)の個性もまだ十分に発揮されていないからこそ際立つのが、トニー・バンクス(TONY BANKS)のキーボード。どのメンバーも個性的で、そのぶつかり合いでいい作品が生まれているわけですが、オリジナルメンバーで、かつ主要メンバーが抜けていく中でも常にジェネシスらしさが維持され続けたのはこの人のおかげかと。キース・エマーソンやリック・ウェイクマンのような派手さとは真逆ながら、職人芸のようなアレンジと独特の音色が作品に深い味わいを与えていると思います。
アルバム全体としてはまだ荒削りで、もしもリアルタイムで聴いたらどういう感想を持ったかわからないですが、いま聴くと後の名作群への布石として、とても興味深い作品だと思います。
<収録曲>
1.Looking For Someone
2.White Mountain
3.Visions Of Angels
4.Stagnation
5.Dusk
6.The Knife
1.Looking For Someone
2.White Mountain
3.Visions Of Angels
4.Stagnation
5.Dusk
6.The Knife