シンフォニックロックの名作「Mandalaband」(1975年、1st) 、「The Eye Of Wender」(1978年、2nd)を残したマンダラバンド(MANDALABAND)が30年ぶりに3rdアルバムとなる「Bc-Ancestors」をリリースしました(名義は「MANDALABANAD III」とIIIが付きます)。
元々固定メンバーのいるバンドではなく、デヴィッド・ロール(DAVID ROHL)の個人プロジェクト的なもので、1stと2ndでもメンバーのかぶりはほとんどなかったくらいなのですが、今回は元バークレー・ジェイムズ・ハーヴェスト(Barclay James Harvest)のウーリー・ウィルステンホルム(WOOLLY WOLSTENHOLME)の他複数の2ndメンバーが参加していることもあり、再結成といってもいいのかもしれません。また、先日アイオナ(IONA)からの脱退が発表されたトロイ・ドノックリー(TROY DONOCKLEY)ら気鋭のアーティストらの参加で、新しい力を吹き込んでいるようにも見えます。
1st収録の感動的大作「Om Mani Padme Hum(曼陀羅組曲)」や北欧ファンタジーをテーマにしたコンセプトアルバムでシンフォニックロックとしても完成度の高い素晴らしい2ndは、そう簡単に越えられる壁ではないでしょうが、今回シンフォニック度はやや下がったものの、機材やレコーディングの進化によるものか洗練度は上回っており、新生マンダラバンドとしての面目躍如といった作品ということは言えるでしょう。