PROGRESSIVE ROCK ADDICT

英伊のみならず西北東欧・南北中米・アジア各国のプログレを愛聴。日本のも好き。目白や新宿、吉祥寺、川崎、関内にしばしば出没。 昔の音楽雑誌集めも。CITY POPやアイドルもよく聴いてます。音楽のことはよくわからないので、名盤とか名演とか言ってる場合、単に好きってことです。twitter: @ProgRockAddict

リターン・トゥ・フォーエヴァー@東京国際フォーラム

http://info.yomiuri.co.jp/event/2011/05/17/RTF.jpg
チック・コリア率いるリターン・トゥ・フォーエヴァーの30年ぶりの来日公演が9月27日の名古屋公演を皮切りにスタートしており、私は9月29日の東京公演を聴いてまいりました。リターン・トゥ・フォーエヴァーと言えば1972年のカモメのアルバムや76年の「浪漫の騎士」など、ほとんどプログレの文脈で聴いていましたし、アル・ディ・メオラがいないのは残念なものの、ヴァイオリンでジャン・リュック・ポンティが参加するということもありとても楽しみでした。

チック・コリア70歳、スタンリー・クラーク(ベース)60歳、レニー・ホワイト(ドラム)61歳、フランク・ギャンバレ(ギター)52歳、ジャン・リュック・ポンティ(ヴァイオリン)はライブ当日の9/29が69歳の誕生日!と平均年齢62歳のバンドながら衰えを感じさせることのない演奏でした。私はと言えば平日ということもあって遅刻してしまい、あの緊張感がたまらなく印象的な「Medieval Overture」のイントロを聴き逃すという残念な結果に終わりまして、しかもアンコールが知らない曲(スタンリー・クラークのソロの有名曲らしい)だったのでアンコールの途中で帰るというダメな客でしたが、ライブ自体は堪能させていただきました。

アルバムの「浪漫の騎士」なんか聴いてますと、切れ味良すぎて触れるだけでスパスパ切れる刃物のようなイメージがあり聴くにもそれなりに緊張感を要すわけですが、生演奏だからか、齢を重ねてまろやかになったのか、ナマクラな感じはもちろん全くなかったですがギラギラ刃物を突き付けられる感じもなく、ある種リラックスして楽しめた感じですね。2009年のライブアルバム「Returns」(ギターはフランク・ギャンバレではなくアル・ディ・メオラが参加しており、ジャン・リュック・ポンティは不参加)聴いてもだいたいそんな印象だったのである意味では予想どおり。

フュージョンジャズロックって言ってもいろんなタイプがあるなーって思いますけど、アジムスなんかはテクニックももちろんありますけど、もとからある黄昏感みたいなとことか、ブラジルならでは(?)の温かさなんかがベテラン域になってより出てくる感じで今のライブも良かったり、トニー・ウィリアムズ・ニューライフタイムなんかは、当時がむしろ体育会系だった分、4年くらい前に聴いたアラン・ホールズワースとアラン・パスクァによるトリビュートライヴは大人な感じでむしろオリジナルより楽しめたりとか。

私なんかはもう俄かファンもいいとこで、30年ぶりに日本公演見た、とか言う方もいそうな感じの、年齢層高い感じのライブでしたね。

◇セットリスト
Medieval Overture(1976年アルバム「浪漫の騎士」より) 
Senor Mouse(1973年アルバム「第7銀河の讃歌」より)
Sorceress(「浪漫の騎士」より) / Shadow of War
Rennaissance(ポンティ・クラーク・ディメオラ「Rite of Strings」より)
After the Cosmic Rain(「第7銀河の讃歌」より)
The Romantic Warrior(「浪漫の騎士」より)
Spain(1973年アルバム「ライト・アズ・ア・フェザー」より)
アンコール
School Days(1976年スタンリー・クラークの同名アルバムより)

◇メンバー
チック・コリア(キーボード)
スタンリー・クラーク(ベース)
フランク・ギャンバレ(ギター)
レニー・ホワイト(ドラム)
ジャン・リュック・ポンティ(ヴァイオリン)

◇ツアー日程
名古屋 9/27 愛知県芸術劇場大ホール
東京 9/29 東京国際フォーラム ホールA
福岡 10/6 福岡サンパレス ホテル&ホール
東京(追加) 10/8 日比谷野外大音楽堂
静岡 10/10 グランシップ 大ホール・海


Medieval Overture - Return to Forever