PROGRESSIVE ROCK ADDICT

英伊のみならず西北東欧・南北中米・アジア各国のプログレを愛聴。日本のも好き。目白や新宿、吉祥寺、川崎、関内にしばしば出没。 昔の音楽雑誌集めも。CITY POPやアイドルもよく聴いてます。音楽のことはよくわからないので、名盤とか名演とか言ってる場合、単に好きってことです。twitter: @ProgRockAddict

シベリアン・ニュースペーパー3rdアルバム「HISTORIA★SIBERIANA」

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先週目黒ブルースアレイでアコースティック・アストゥーリアスとのジョイントライブを見せてくれたシベリアン・ニュースペーパー。私がプログレ一筋で視野狭窄に陥っていたせいか、「こっち向き」であるにもかかわらず今まで全くノーマークでした。今回のライブに行かなかったらこの先も出会うことがなかったのではないかと思うと、行って良かったです。ライブ会場で2010年11月にリリースされた3rdアルバム「HISTORIA★SIBERIANA」を購入しましたので、ゆるく感想など。

本作は、ヴァイオリンをフロントに、アコースティックギタークラシックギター、ピアノ、コントラバス、パーカッションなどのアコースティック楽器で奏でられるインスト作品。アコースティック編成のインストというと勝手に静かな癒し系を想像してしまいそうですが、ロックやジャズよりもダイナミズムとグルーヴを感じる、無国籍・ジャンルレスのサウンドです。

ライブの感想でも「疾走感」というキーワードが目立っていたように、緩急のメリハリのあって胸がすく音楽、ジェットコースターに乗っているかのような印象です。その意味で、私が思ったのは勝井祐二(エレクトリックヴァイオリン)のROVOのアコースティック版。疾走感もそうですが、聴きながら感じるある種のカタルシスが似ていると思いました。

アルバム1曲目でプロモーション映像でも採用されている「Crossing the Tundra」などが典型で、メロディアスでありながらスリリングな演奏は、同じくヴァイオリンフロントのプログレバンドKBBやアストゥーリアスにも通じるところがあり、プログレファンにもお薦めできます。

もっともプログレとの関連で言うと、メンバーの経歴を見たり、それぞれのブログの投稿やインタビューなどを見ていても、メタルやヴィジュアル系は出てきてもプログレ関連の話題は出てこず、直接影響や意識は皆無といっていいようです。ドリームシアターや、日本のヴィジュアル系そのものがプログレからの影響を直接、間接に受けているので無関係ではないものの、距離感としてはその程度かもしれません。

バンド結成は2005年、海外での評価も高く、フジロックフェスへの出演(2007年)や、TVCMでの曲採用(タイガー、2008年)などメジャーな活動を続けています。最新作「HISTORIA SIBERIANA」などオリジナルアルバム3枚のほかヴィヴァルディ「四季」の演奏を収録したライブアルバム、2008年のライブを収録したDVDがあります。現在のメンバー構成は、阿守孝夫 (アコースティックギター)、土屋雄作 (ヴァイオリン)、真鍋貴之 (クラシックギター)、山本周作 (コントラバス)、平尾正和 (パーカッション)、藤田"軍司"一宏 (ピアノ)、藤田"TARA"聡 (ディジュリドゥアボリジニの笛、長期休養中)。

 - 外部リンクにインタビューやYOUTUBE映像のリストあり。

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SIBERIAN NEWSPAPER「Crossing the Tundra」