4月のイアリアン・プログレッシヴ・ロック・フェスティバルでの初来日公演が決まっているロカンダ・デッレ・ファテがなんと新作「The Missing Fireflies」を発表しました。内容は、旧曲を現メンバーでレコーディングしなおしたものと、77年のライブが中心で、収録時間も40分足らずということで、純然たる新作とは言えず、逆にだからということもあるでしょうが、1stの雰囲気を湛えた佳品です。好き嫌いで言うなら間違いなく好きな、暖かさと微笑ましさに満ちたファンの期待を裏切ることのない作品でしょう。
名盤の1st「妖精」はテクニカルなシンフォニックロックですが、いま改めて聴いてみると1曲1曲が親しみやすいメロディアスな曲であることに気づかされます。最近のCDにはボーナストラックとして収録されているシングル曲「NEW YORK」も心温まる名曲ですし(しかしあのシングルはプログレど真ん中のアルバムが売れず、渋々ポップ路線に変更して制作したものらしい。結局それも売れずアルバム1作のみで解散となるわけですが)。今回の新作では、このバンドの持つあったかい部分が結構前面に出ている感じがします。
「妖精」全曲を再現するという4月の来日公演ですが、良い意味で力の抜けたほのぼのした演奏が聴けるんじゃないかなーという期待。イ・プーとフォルムラ・トレとの贅沢な1日が、今からとても楽しみです。
LOCANDA DELLE FATE / The Missing Fireflies
<収録曲>
1 CRESCENDO 1st未収録曲の再録音
2 SEQUENZA CIRCOLARE
3 LA GIOSTRA 1st未収録曲の再録音
4 NON CHIUDERE A CHIAVE LE STELLE 再録音
5 NON CHIUDERE A CHIAVE LE STELLE ライブ
6 CRESCENDOライブ
7 VENDESI SAGGEZZA ライブ
※ライブは1977年Teatro Alfieriでの公演
locandadellefate.com|公式サイト
イタリアン・プログレッシヴ・ロック・フェスティヴァル VOL.2“春の陣 2012:ロマンの誕生” - ロカンダ・デッレ・ファテの出演する4/29はソールドアウト
ロカンダ・デッレ・ファテの名盤シングル|PROGRESSIVE ROCK ADDICT(2005/8/18)
映像は2011年のライブから1stアルバム1曲目「A Volte Un Instante Di Quiete」
Locanda delle fate-A volte un istante di quiete (live Milano 2011)