ロカンダ・デッレ・ファテ妖精ライブ＠クラブチッタ

「イタリアン・プログレッシヴ・ロック・フェスティヴァル春の陣2012：ロマンの誕生」の3日目に行ってきました。4月27日から始まったフェスの最終日で、27日ニュートロルス/イ・プー、28日レ・オルメ/イ・プーに続き29日はロカンダ・デッレ・ファテ/イ・プーの組み合わせ。

指定席という安心もあって開演時間ぎりぎりに会場に入ったのですが、ほぼ定刻にまずはロカンダ・デッレ・ファテのライブが始ります。元々「妖精（Forse Le Lucciole Non Si）」全曲演奏が予告されていたので期待通りではありますが1曲目は「妖精」1曲目の「A Volte Un Instante Di Quiete」。アルバムで聞いた通りの印象的なピアノのイントロから畳みかけるような展開であとは一気に夢の世界です。バンドのメンバーには申し訳ないですが、期待値としては「生で聴けさえすれば大満足」という程度でしたが、演奏面も安定していて申し分なく、とてもよい内容でした。感動のあまり泣いちゃってるおじさんもいました（知らない人ですが）。

続いてイ・プー。長い活動歴を持ち今なお現役として新作を出し続けライブでも高い人気を誇っているという知識はあっても私にとってのイ・プーはラヴロック時代の数枚。予習用に昨年出たライブアルバム「Dove Comincia Il Sole: Live 27 Agosto 2011 Este」を聴いていたので、ライブバンドとしての実力はよくわかっていたつもりですが、日本のプログレファン向けにどのような演出をするのかというところに興味を持って聴いておりました。結論的には、ラヴロック時代の曲も多数演奏しましたが、あくまで今のイ・プーのテイストだったので、アルバムの再現性が高かったロカンダ・デッレ・ファテと対照的でした（ま、オリジナルはオーケストラとか入ってるんでバンドアレンジは違って当然ですが）。プログレ抜きでロックバンドとして優れたパフォーマンスを楽しむことができました。

当初予定されていたフォルムラ・トレがアルベルト・ラディウスの体調の関係（心臓手術）でキャンセルされたのは残念ですが、この2バンドだけでも感動的なステージだったことを考えると、フォルムラ・トレやイル・ヴォーロまで聴いてしまったら感動のあまりちびってしまったかもしれません。ラディウスは術後の経過も安定しているようで、改めて単独公演でたっぷり聴かせてほしいものです。

川崎店は濃いなっ♪｜naniwametal（2012-04-30）より

◇LOCANDA DELLE FATE

1.A Volte Un Instante Di Quiete

2.Force Le Lucciole Non Si Amano Piu

3.Profumo Di Colla Bianca

4.Sogno Di Estunno

5.Non Chiudere A Chiave Le Stelle

6.Cercando Un Nuovo Confine

7.Crescend

8.La Giostra

9.Vendesi Saggezza

◇I POOH