シンコー・ミュージックから新しいプログレ本が出ました!2013年2月15日発売の「THE DIG presents プログレッシヴ・ロック~featuring 太陽と戦慄~」です。定価1,470円也。
面白かったのは、特別座談会「レコード会社現役ディレクターが語る『プログレッシヴ・ロックとパッケージ・メディアの未来』」。これまで数々の紙ジャケや豪華ボックスセットを手掛けてこられた白木哲也氏(ソニー)、深民淳氏(WHD)、原田実氏(ユニバーサル)のお三方の対談ですが、紙ジャケの歴史や、CD、SACD等フォーマットの可能性と限界、今後出てきそうな発掘音源の話題などなど、興味深い話がいっぱいです。
対談で語られた紙ジャケの歴史を豆知識的にチラ見せしますと、
・紙ジャケは一九堂という印刷会社が開発した
・ビクターがジャズ作品で初採用
・プログレ紙ジャケ第1号はビクターが94年に出したELP作品
・紙ジャケには、表裏を張り合わせるA式と、印刷してから折り曲げて袋状にするE式がある
参考 紙ジャケの魅力|紙ジャケ最前線(ユニバーサル)
だそうです!ぜんぶ初めて知りました(マニアには常識でしたかね??)。
それはともかくとして、この対談の中での最大の衝撃発言。
「今はその頃(CD移行期)の音源がもてはやされているみたい。アナログの素の音をコンバートしただけだから音圧的には低かったりもするんだけど、一番アナログ・レコードに近い音とも言える」
「CD移行期の、アナログ・レコードからストレートに移植した音源が一番良い状態になるかもしれない」
えーーーーーっ!
デジタルリマスターだ、紙ジャケだ、ボーナストラック付だ、ボックスセットだ、と買い直してきたのは間違いってことなんでしょうか??
さて、本全体としましては、タイトルに「太陽と戦慄」と入っていたり、表紙もキングクリムゾンだったりするんですが、キングクリムゾンだけの本ではありません。「ここ最近リリースが続いている豪華ボックス・セットやデラックス・エディションにスポットを当てたプログレ・ムック」になっています。
ま、豪華ボックスセットの筆頭として昨年リリースされた恐怖の14枚組「太陽と戦慄 40thアニバーサリー・ボックス」があるわけで(豪華すぎて私は購入を断念しました…)、ロバート・フリップのインタビュー、デジタルリマスタリングを担当したスティーヴン・ウィルソン(ポーキュパイン・ツリー)のインタビューなど、クリムゾン関連の話題が多いのは事実です。
そのほか豪華セットとしてフィーチャーされているのは、キング・クリムゾン「宮殿」、ピンク・フロイド「狂気」「炎」「ザ・ウォール」、ピーター・ガブリエル「SO」、マイク・オールドフィールド「チュブラー・ベルズ」など。年末に出たザバダックとケンソーのボックスセットを買ったものの、これらはいずれも検討の結果パスしたものばかりではありますが、情報としては面白くありがたい内容でした。
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