PROGRESSIVE ROCK ADDICT

英伊のみならず西北東欧・南北中米・アジア各国のプログレを愛聴。日本のも好き。目白や新宿、吉祥寺、川崎、関内にしばしば出没。 昔の音楽雑誌集めも。CITY POPやアイドルもよく聴いてます。音楽のことはよくわからないので、名盤とか名演とか言ってる場合、単に好きってことです。twitter: @ProgRockAddict

日本のPFM「狂気じみた饒舌家の音楽」が待望の再発

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これでもかという「PROGRESSIVE ROCK LEGEND PAPER SLEEVE COLLECTION」推しですが、11月6日発売の第5弾10枚の1つがPAZZO FANFANO DI MUSICAの「狂気じみた饒舌家の音楽」です。1989年リリース、当時の日本のプログレオールスターズ参画のクラシカルプログレの名盤なんですが、もしかして初の再発ですかね?探しておられた方も多いと聞きますが、実際に絶品です。超絶品です。

なお、GARDEN SHEDの告知によれば「今回初となるアルバム解説が新規ライナーノーツとして封入。いろいろな憶測を呼んだ本作の本当の真実とは? 24年経って遂に解禁!」とのことなので、こちらも楽しみです。

演奏メンバーは、荒牧隆、杉本正、川口貴、上野知己、桜井信行、宮武和広、林克彦、徳久恵美、桜庭統、杉本恭子。作曲のみに加わったメンバーは塚本周成、永井敏巳、平山照継、藤井卓。当時のアウターリミッツ全員と、ミスター・シリウス、夢幻、マグダレーナ、テルズ・シンフォニア、ヴィエナ、デジャヴとまさにプログレオールスターズ。しかもアコースティック楽器とクラシカルな声楽風ボーカル中心にメロトロンぼーぼーてことでプログレと言ってもジェネシスとかイエスというよりはオパス・アヴァントラかというような現代音楽風な楽曲&アレンジで萌え萌えです。

パーマネントなバンドではなく企画盤の雰囲気満載ですが、異なるバンドに所属していて作曲者ごとに芸風も少しずつ違うものの、なんかこのテーマでまとめられると、しっかりコンセプチュアルな作品として完成してますんで素晴らしいです。私は当時気付きませんでしたが、「PAZZO FANFANO DI MUSICA」、略してP・F・Mてことで、再発売により再評価が高まること間違いなしの日本のプログレの名盤です。

個人的にはMr.Siriusのアルバムに入ってても不思議がない宮武和広作のアコギ&フルートの名曲「SOSPIRI DEL FIORE(囁く花)」や、桜庭統作の「FARAGOROSO」、ラストを飾る平山照継作の10分超の大曲「ANNIVERSARIO」などは日本プログレ史に残る名曲と思います。



Pazzo Fanfano Di Musicaという特別な企画に一曲提供して欲しいとのオファーを頂戴して、セカンド「Dirge」の構想の中にあった小品を提供することにしました。これは尊敬してやまないアーティストへのtributeです。

熱心なプログレファンなら一聴して御分かり頂けるようにAnthony PhillipsのアコースティックギターとJohn Hackett のフルートをひとりで演じています。アンソニー独特のトラッドテイストの花で ジョンハケットの朝露のように輝く音色がころがるようなイメージですね。「Lost Time In Cordoba」の冒頭も多分に意識しました。ただイントロとエンディングだけはFOCUSのJan Akkermanがソロで展開しているルネサンスリュートを意識しています。

実はプロデューサー林君の意向の「できるだけリバーブ等をおさえて ナチュラルな響きにしてくれ」という言葉にまっこうから反発して たっぷりかけてます(笑)この曲だけは私のプライベートスタジオ「スタジオシリウス」で収録、ミックスダウンしたから、完全に他の曲よりも浮いてますね。

それに そもそも私はフルートプレイヤーでなく、他人様がかかれた譜面どおりに吹くのは大の苦手でした。参加したアルバムでは、メロディはおまかせ!みたいにしてもらうと120%力を発揮できたのですが。そんなわけで「囁く花」以外のフルートは 大苦戦。 ダメ出しを沢山くらいながら 顔をゆがめながら、うちあげの焼肉に舌鼓をうちながら 録音していたのを思い出しました。いまとなっては懐かしい思い出です

セカンド「Dirge」に入るはずだった もうひとつの曲。それがこの「囁く花/ / SOSPIRI DEL FIORE 」です。アルバムの中の8:54-12:29 ひととき ミスターシリウスの独壇場ワールドをお楽しみください。



狂気じみた饒舌家の音楽|ひよりの音楽自己満足(2008/1/5)
日本のプログレ集団による「Pazzo Fanfano Di Musica」|奇天烈音楽館 Strange Kind of Music(2012/6/23)


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※どうかとは思うものの、全部聴けちゃいます。