PROGRESSIVE ROCK ADDICT

英伊のみならず西北東欧・南北中米・アジア各国のプログレを愛聴。日本のも好きです。目白や新宿、吉祥寺、川崎、関内にしばしば出没。 昔の音楽雑誌を集めてたり。最近は和モノAORやアイドルもよく聴いてます。twitter: @ProgRockAddict

アグネス・チャンの超名作プログレ「不思議の国のアグネス」

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知られているようで知られていない、ゴダイゴがバックアップしたアグネス・チャンの超名作プログレ作品が1979年リリースの「不思議の国のアグネス」です。いまは、全曲の作曲を手掛けたタケカワユキヒデによるホームレコーディングデモとの2枚組になった「不思議の国のアグネス+AGNES IN WONDERLAND-HOME RECORDING DEMO IN 1979」がCDで聴けます。これほんと最高です。

アグネス・チャンは17歳になる1972年に「ひなげしの花」でデビュー、芸能活動を休止していたカナダ留学を経て1978年に「アゲイン」で復活、そのころすでに武道館コンサートを行うほどの人気歌手となっていました。復活の翌年、24歳のアグネスが、こちらも当時人気絶頂だったゴダイゴの全面的支援を受けてリリースしたアルバムが「不思議の国のアグネス」です。

CD化された際の内容紹介をそのまま引用しますと「英作詞:奈良橋陽子、作曲:タケカワユキヒデ、編曲:ミッキー吉野、演奏:ゴダイゴ(キーボード:ミッキー吉野、ベース:スティーヴ・フォックス、ギター:浅野孝己、ドラムス:トミー・スナイダー)…まさしく『西遊記』と『OUR DECADE』の間にミッシングリンク的に存在する『アグネス・チャンをゲストボーカリストとして迎えたゴダイゴのオリジナル・アルバム』と捉えても差し支えないほどの熱の入れようで制作された聴き応えのある作品」です!これ以上の説明は不要かもですね。

ゴダイゴはずばりプログレバンドとして受け止められていはいないですが、グループサウンズ時代から実績あるミッキー吉野のアレンジやキーボードの演奏はプログレっぽくて、当時流行った「ガンダーラ」や「モンキーマジック」などのシングルはもちろん、アルバムもプログレっぽい名作が多いです。そんな中でも一番プログレファンにアピールするのが本作ではないかと思うのは私だけでしょうか?

ファンタジー不思議の国のアリス」がモチーフになったゴダイゴならではのプログレ。そして何よりアグネスの透明感あるボーカル。実際には当時24歳ですのでアリスになりきる少女というには無理があるかもですが、歌だけ聴くならそんなの関係ないです。最長でも5分弱の曲が12曲、全体でも39分ほどで、アルバム通して聴いてもあっという間というくらいに至福の時間が過ぎていきます。

CD化によって初めてタケカワユキヒデによるデモ(ピアノ+歌)が世に出ました。このデモも独立した作品として十二分に鑑賞に足りると思います。そしてタケカワユキヒデ自身がライナーノーツを書いていて、合わせて読むとますます作品を楽しむことができます。曰く「よっぽどこの曲が気に入っていたのだと思う(Woops,What's This?)」「僕が書いたバラードの中でも三本の指に入る曲(Who am I?)」「僕はこのアルバムの12曲をまるで自分のソロアルバムの中の曲のように思っていた」「レコーディングの時に僕がコーラスを歌いたかった。でもアグネスとゴダイゴのレコード会社が別だったので、契約の関係で実現しなくて悔しい思いをした(Wonderland)」などなど。

当時のタケカワユキヒデゴダイゴにすればコンポーザー、スタジオミュージシャンとしてのいわば裏方的な仕事の一つだったと思われますが、タケカワユキヒデのこの作品への愛に溢れたコメントの数々。この2枚組のCDは、アグネスの名盤を改めて世に知らしめたり、発掘されたホームデモに初めて日の光を当てただけでなく、タケカワユキヒデからこうした愛溢れるコメントを引き出したことにもとっても価値があると思います。

以前、「勝手に選ぶプログレ50選 41位~50位」で49位にこの作品を選びましたが、もっともっと上でもよかったかも。10位以内とか。何度聴いても聴き飽きない名盤!

シングルカットされた「Through The Looking Glass (鏡の中の私)」

AGNESCHAN 鏡の中の私