PROGRESSIVE ROCK ADDICT

英伊のみならず西北東欧・南北中米・アジア各国のプログレを愛聴。日本のも好きです。目白や新宿、吉祥寺、川崎、関内にしばしば出没。 昔の音楽雑誌を集めてたり。最近は和モノAORやアイドルもよく聴いてます。twitter: @ProgRockAddict

「ホドロフスキーのDUNE」はホドロフスキーの「DUNE」の脳内上映会への入り口

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「ホドロフスキーのDUNE」がいよいよ公開されました。フォス、ギーガー、メビウス、ダン・オバノン、ピンクフロイド、マグマら豪華スタッフやサルバドール・ダリ、オーソン・ウェルズ、ミック・ジャガーら豪華キャストを集めて準備を進めたものの、ついに撮影されることのなかったホドロフスキー監督(予定)の「DUNE」。その計画とん挫から40年近く経った今、当時のスタッフや予定されていたキャストらへのインタビューを通じて、この幻の映画の壮大な構想を浮かび上がらせる秀逸なドキュメンタリー映画が「ホドロフスキーのDUNE」です。

2013年のカンヌ映画祭でプレミアム上映された際にも会場が驚愕と爆笑に包まれ、同映画祭最大の話題作になったという作品。私は2013年の東京国際映画祭で一度見ており、たかが半年前のことですから細部の記憶も鮮明に残っているくらいですが、内容のあまりの素晴らしさから再度見たいと一般公開を首を長くして待っていたところ。

映画自体は、インタビューを中心に組み立てたドキュメンタリーの手法としてオーソドックスともいえる内容ですが、ホドロフスキー筆頭に、キャラ立ち度がハンパなく(良くて大物、大半は奇人変人)、前提知識なしに見ても楽しめるほどです。

ただ、この映画の魅力は、もしホドロフスキーが「DUNE」を作っていたら?という妄想をどんどん大きなものにしていってくれることでしょう。後世に語り継がれる壮大な失敗作(B級の珍作)として君臨したのか、人々の精神を変容させるような問題作となってその後の芸術・文化の歴史を大きく変えることになったか、このドキュメンタリーで明らかにされる資料や構想の数々からあれこれ考え出すと止まりません。

映画「DUNE」は撮影に入ることもなく企画段階でとん挫してしまいました。しかし映画「DUNE」としては完成することのなかったこの作品のDNAは新たな宿主を得て、より強靭な生命力をもって生き続けています。「DUNE」のアイデアをもとにホドロフスキーとメビウスが制作した「アンカル」やダン・オバノンやギーガーが作った「エイリアン」、「DUNE」のコンテが参考にされているといわれる「スターウォーズ」、メビウスからの影響を受けているという大友克洋の代表的SF「アキラ」などなど。

それらの作品を通じて、ホドロフスキー監督の「DUNE」は、それぞれの脳内でしっかり上映され続けているのかもしれません。


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