
2014年8月26日、沼袋サンクチュアリで開催された烏頭(uzu)と融解建築のライブを観てきました。まずは烏頭のレポートから(融解建築のレポートはこちら)。
烏頭には、これまでCDやDVDなどの固定化された作品はなく、YOUTUBEでライブ映像で観られるスリリングかつパワフルな演奏をぜひ生で体験したいとずっと思っていたので、ようやく念願が叶いました。
2バンド出演のイベントのため、演奏時間はアンコール含めて1時間ほどでしたが、目の前で繰り広げられる迫力ある演奏に圧倒されました。大和田千弘の奏でる縦横無尽なキーボードがこのバンドの肝。とはいえ佐山智英のドラムもロックンロール的といいますか、かなり主張が強く、ロバート・フリップさながらに終始座ったままとはいえ山田裕司のギターもバッキングに徹するわけではもちろんありません。そのあたりが、とっ散らかってる印象も無きにしも非ず(特にそのあと演奏の融解建築と比べちゃうので)ですが、ライブではその熱いせめぎあいが勢いになっている部分もあるでしょう。
曲によってはゲストボーカルの緒川真生が加わり、マグマや高円寺百景をほうふつとさせるコーラス(コバイア語チックな歌?声?)で暗黒邪悪度を高めるのに貢献していました。
烏頭は2012年に大和田千弘(Kb)、佐山智英(Dr)、山田裕司(G)の3人で結成され、自ら「独自にして凶暴!静的な部分は繊細!毒にも薬にもなる音世界を創り出す、高速変拍子の嵐のベースレストリオ」(公式サイトより)と称するバンド。2014年はこの日を含め7回、このあとも年末までに3回が予定されているなど、ライブを活発に行っている、日本でいまもっとも勢いのあるプログレバンドといえるのではないかと思います。
路線的には、今年日本で初開催となるRIO(ROCK IN OPOSITION)にぴったりだと思いますが、アルバムデビュー前のバンドが高円寺百景やる*しろうら超ベテランバンドを押しのけてというのはさすがに難しかったのかもしれません。アルバムレコーディング中という話もあり、バンドの実力が知れ渡れば、次は候補に入ってくることでしょう。
スタジオ作への期待もありますし、ライブでの成長も大いに期待できそうで、今後も機会があれば聴いていきたいと思います。
<セットリスト>
1:tarantella
2:Jardim De Prazeres、Baiao Do Acordar(E.gismonti)
3:烏頭
4:N民族の舞踏
5:Isakower phenomenon
アンコール
6.monogram
◇参加者によるレポート