年末のディスクユニオンのセールで「日本人プログレ廃盤特集」というのがあり、LPやCDだけでなく、7インチシングルやソノシート、カセットなんかが売られてまして、マンドレイクの7インチシングル「飾り窓の出来事」なんかと並んで目玉商品的な位置づけだったのがアフレイタスのカセット作品でした。結局どちらもとてもとても手の出せるような値段ではなかったですが…。アフレイタスは先日ヤフオクでも高額落札されてたようです。
・日本人プログレ廃盤特集開催!|DISKUNION新宿プログレ館(2014/12/27)
※アフレイタスは2万円近くで販売されていた(記憶による)
・カセット大放出■AFFLATUS ■伝説のJAPジャズロック|Yahoo!オークション
※2014/10/19 20,600円にて落札
アフレイタス(Afflatus)って、その後ヴィエナに加入する永井敏己や初期アストゥーリアスに参加していた桜井和美がいたバンド、って思ってましたが、アストゥーリアスの大山曜も一時期在籍していたようです。そんなアフレイタスについて、手元にある数少ない音源と資料を調べた結果をまとめておきます。
バイブル「ヒストリー・オブ・ジャップス・プログレッシヴ・ロック」記載を要約するとだいたいこんな感じです。→ 1983年に桜井和美(D)中心に結成。1985年に上田一晞(G)が加入してからプリズムやリターン・トゥ・フォーエヴァー的なジャズロックに変化し、唯一作のカセット作品をリリース。1987年に加入した永井敏己はヴィエナ結成により同年脱退、1989年に上田一晞が脱退して自然消滅。その間にメイド・イン・ジャパンのオムニバス「PROGRESSIVE'S BATLLE '88」「CANTERBUTY EDGE」に各1曲スタジオ録音で参加。
オフィシャルにリリースされた音源
・「AFFLATUS」(1986、カセット)
・「OFFICIAL BOOTLEG LIVES VOLUME 1」(1987、カセット、MIJTP-2007)
- 収録曲「SEVEN BEAUTY」
※1986/7/6 吉祥寺シルバーエレファントのライブ
・「PROGRESSIVE'S BATLLE '88」(1988、LP、MIJ-1017)
- 収録曲「SEVEN BEAUTY」
桜井和美(D)、上田一晞(G)、西沢均(Kb)、永井敏己(B)
・「CANTERBUTY EDGE」(1988、LP、MIJ-1019)
- 収録曲「QUANTIES」
桜井和美(D)、上田一晞(G)、西沢均(Kb)、大山曜(B)
・「Jazz Rock Collection」(1989、CD、MCD-3206)
- 収録曲「SEVEN BEAUTY」「QUANTIES」
※「PROGRESSIVES'S BATLLE '88」「CANTERBUTY EDGE」と同一テイク
・「Official Bootleg Lives」(1988、VHS、MIV-58002)」
※ライブ映像が収録されているとの情報がありますが現物未確認のため詳細不明。
単独作品としての唯一作であるカセット「AFFLATUS」は冒頭記載の通り入手できませんでしたが、CD「Jazz Rock Collection」は発売時に買っていたのでオムニバスLPに提供されている2曲は聴いています。当時ジャズロック系ですと、アイン・ソフ、ベラフォン、ブラックページ、ケンソー、ちょっとマハヴィシュヌ系まで入れてケネディとかそんなグループが活躍してまして、これらのスタジオ作を聴く限りでは、曲のセンスや演奏も悪くはないものの、ややきれいにまとまりすぎているきらいもあり、同時代の他のバンドと比べ飛び抜けている感じは正直しなかったのです。が、ライブオムニバスである「OFFICIAL BOOTLEG LIVES VOLUME 1」に収録されているライブをあらためて聴きますと、これはもうえらいこっちゃなわけですね。
「OFFICIAL BOOTLEG LIVES VOLUME 1」にはたった1曲「SEVEN BEAUTY」のライブが収められております。30年前のカセットなので音質はかなり悪くヨレヨレなのに、熱いライブの雰囲気がビンビン伝わってきますね。ブラッフォードとかあたりのかっこいいジャズロック、テクニカルプログレで聴くとスカっとする系です。1986年のライブということなので永井敏己加入前と思われ、加入後一気にメジャーになったのだからそれより前のカセットとかいまいちなんじゃね?とか思ってましたがこのライブ聴くとやっぱりカセット欲しいです。CD出ないかな?次見つけたら2万円でも買いですかね?
◇関連情報
JAZZ ROCK COLLECTION|ひよりの音楽自己満足(2009/7/20)