プログレ本「THE DIG Presents プログレッシヴ・ロック 2015」が、2015年2月16日にシンコー・ミュージックから発行されました。
サブタイトルが「"プログレ四天王"の今」となっているとおり、"マーク8"としてライブ活動を始動した新生キング・クリムゾンと、新作で最終作とされる「永遠(TOWA)」をリリースしたばかりのピンク・フロイドをメインに、キーパーソンへのインタビューも豊富に四大バンドに直接関係ある記事だけで構成されています。
キング・クリムゾンのパートでインタビューに登場するのはジョン・ウェットン(現メンバーではないがw)。当然ながら自身の在籍時期の話を披露しています。ピンク・フロイドについては、新作の共同プロデューサーに名を連ねたフィル・マンザネラへのインタビューに加えて、厚見玲衣がリック・ライトについて、柏原克己がニック・メイソンについて熱く語ってくれています。この2バンドが新作や再発された旧作、未発表音源集等への詳細な解説なども含めて各40ページを割くメインコンテンツの扱い。
EL&Pは1年前に出た「恐怖の頭脳改革」40周年版くらいしか話題がない中で、キース・エマーソンへのインタビューを収録。キース・エマーソンが40周年版を聴いてないとか、リミックスを手掛けたジャッコ・ジャクスジクについて「誰それ」的な回答をしているなど、なかなか微笑ましいインタビューです。70歳で引退宣言は撤回したもののEL&Pをやる気はもうまったくなさそうです。
昨年新作をリリースし、危機&こわれものの再現ライブで来日もしたイエスはメンバー揃ってのインタビューや新作のプロデューサー、ロイ・トーマス・ベイカーへのインタビューも掲載。
四大バンド以外の唯一の例外がスティーヴン・ウィルソンへのインタビュー。キング・クリムゾン、イエス、EL&Pのリマスターを手掛けているので人物的には無関係ではないですが、インタビューではそのことにはあまり触れず、純粋に間もなくリリースされる予定の新作「Hand Cannot Erase」について語っています。
四天王じゃなく五大バンドであるべき、という話もあると思いますが、THE DIGのムックとしてはジェネシスは2014年11月に単体で出たばかりなのでした。
THE DIG presents プログレッシヴ・ロック 2015 (シンコー・ミュージックMOOK)
- 作者:ザ・ディグ編集部,シンコーミュージック・エンタテイメント
- 出版社/メーカー: シンコーミュージック
- 発売日: 2015/02/16
- メディア: ムック