PROGRESSIVE ROCK ADDICT

英伊のみならず西北東欧・南北中米・アジア各国のプログレを愛聴。日本のも好き。目白や新宿、吉祥寺、川崎、関内にしばしば出没。 昔の音楽雑誌集めも。CITY POPやアイドルもよく聴いてます。音楽のことはよくわからないので、名盤とか名演とか言ってる場合、単に好きってことです。twitter: @ProgRockAddict

2023年の極私的音楽メモ

 

2023年の極私的音楽メモ。

 

last.fmはデータロストがとても多いのであまり信用できないのですが、再生数を見るとアーティスト別、アルバム別ともライブ絡みが多いですね。上原ひろみ、梶浦由記、山下達郎など複数回ライブに行ったアーティストや初のアルバム全曲再現のmongol (ライブではgilgit)など。


そうした中アーティスト別で特筆すべきは、ライブ関係ないMotorpsycho。89年結成のノルウェーのベテランバンドらしいですが、私は22年作「Ancient Astronauts」を今年になって初めて聴いて気に入り、旧作も含めてずいぶん聴きました。全般的にサイケデリックでもありポストロック的でもあり、特に「Ancient Astronauts」はプログレ色も強いと思います。浜田麻里のインタビュー読むために買ったBurrn!になぜか半年以上前の作品のレビューが出ていて出会ったというのも運命的かも。今年も新作出しましたし多作なのでゆっくり追いつこうと思います。

 

アルバム別では、2023年作の中では再生数でも上位の上原ひろみ「Sonicwonderland」、FictionJunction「PARADE」は今年を代表する作品。そして再生数で上位にないですが(たぶん特定期間のデータをロストしている)、u-full「観星塔」は今年のベストに推したい。11月には念願だったバンドのライブも初めて観ることができて嬉しいです。u-fullは21年「Ship's Log」、22年「Hearken to the Wind」の完成度も高く、いまとても良い時期なのかもしれません。そのほかMoonridersの異色作「Happenings Nine Months Time Ago in June 2022」、パレスチナ出身のピアニストFaraj Suleiman(ファラジュ・スレイマン)「As much as it takes」などもよく聴きました。

 

曲単位ではアイナ・ジ・エンド「アイコトバ」が良かった。アイナ・ジ・エンドも出身グループのBiSHもぜんぜん知りませんでしたが、アニメ「薬屋のひとりごと」のエンディング曲に採用されたこの曲がとても印象的でお気に入りです。

 

アーティスト別再生曲数

1.上原ひろみ

2.梶浦由記

3.山下達郎

4.Brigit.St.John

5.Mongol

6.Motorpsycho

7. White Shoes & The Couples Company

8.Pink Floyd

9.団地の宮

10.ヒカシュー

 

アルバム別再生曲数

1.Sonicwonderland (feat. Sonicwonder)  / 上原ひろみ

2.Doppler 444 / Mongol

3.Thank You For… / Bridget St. John

4.PARADE / FictionJunction

5.Topstar Collection / White Shoes & The Couples Company

6.丁重なおもてなし / ヒカシュー

7.ゆうやみずかん / 団地ノ宮

8.30th Anniversary Early BEST Collection for Soundtrack / 梶浦由記

9.Songs for the Gentle Man / Bridget St. John

10.flow / 冬にわかれて

 

 

ライブは70回ほど行きましたが、前述のu-fullのバンドライブ、gilgitのmongol「doppler 444」再現ライブ、3回観た上原ひろみ(新バンドも良かったけどブルーノートのソロが一番やりたい放題でした)、近年のツアー中セットリストがベストで2回観ることができた山下達郎、Bridget St. Johnとの共演もソロも良かった青葉市子あたりがとくに印象的でした。お祭り系では、不思議ロックフェス、横浜関内のプログレのテーマパークRoundaboutの10周年記念プログレフェスや梶浦由記の30周年記念フェスなど楽しいイベントでしたね。梶浦由記は正直Kalafinaくらいしか聴いて来なかったので、ファンクラブにも入ったことだしsee-sawや千葉紗子ほかアニソンなどの歌物、膨大なサントラなど深掘りして行きたいと思います。

「KENSO探求紀行」 KENSO10作品世界配信開始記念 清水義央が綴るセルフライナーノーツ

KENSOのアルバム10作品が2023年3月15日から全世界配信開始されました。これを記念して清水義央がキングレコードのウェブサイトKING RECORDS TODAYにて「プログレを聴こう~KENSO探求紀行~」を連載していました。10作品に関するエピソードを記したセルフライナーノーツ全10回の連載でしたが、まとめページ的なものがなさげでしたのでリンク集を作ってみました。

 

プログレを聴こう~KENSO探求紀行~ 清水義央|KING RECORDS TODAY

 

清水義央が自ら選曲した3つのプレイリストも公開されてます。

第1弾:KENSOの前にコレを聴け

第2弾:KENSOを聴け(初心者編)

第3弾:KENSOを聴け(マニア編) 

 

そして、わたしが初めて買ったKENSOのレコードが1stと2ndからのベスト盤「Self Portrait」だったのでapple musicのプレイリストにしてみました。。1stと2ndが再発(CD化)前でプレミアム化してた頃なので、めちゃくちゃよく聴いたレコードです。ジャケットも好き。

 

 

 

プログレ居酒屋ラウンドアバウト10周年記念プログレイベントに玲里の出演が決定!

横浜関内のプログレ居酒屋ラウンドアバウトがまたやってくれます。2023年11月25日開催の10周年記念プログレイベント「ROUNDABOUT 10th Anniversary Live Candytree Garden Vol.3」に金属恵比須、ACB(K)、KADATH、Akiko's Cosmo Spaceら、ラウンドアバウト常連の、否、シルエレ等のライブハウスで常連のトッププログレバンドに加えて玲里with難波弘之をブッキングしてくれました! 

玲里と言えばプログレ界の重鎮・難波弘之の実娘としてプログレファンなら知らぬ人はいないアーティスト。そして当の難波弘之との共演でもあるので、今回の出演には何ら違和感ないわけですが、実はプログレ系のイベントに出るのは珍しいかも??ということで地味に嬉しいです。半年以上先のイベントではありますが、期待(妄想)も込めて玲里について書いてみたいと思います。

なお、イベントのチケット販売は4月23日(日)に始まっています。ラウンドアバウト店頭では前日22日から先行販売しているのですぐにお店に行って買うか、そのうちいつかお店に行ったときにでもなどと思っている方は今すぐイープラスでゲット!!

◇ROUNDABOUT 10th Anniversary Live Candytree Garden Vol.3
出演:玲里with難波弘之/金属恵比須/ACB(K)/KADATH/Akiko's Cosmo Space
日時:2023年11月25日(土) 15:30 開場/16:00 開演
会場:横浜ランドマークタワーホール
料金:自由席 前売¥6,500/当日¥7,000 (税込) ※整理番号付き/別途ドリンク代¥600


さて、私が初めて玲里のライブを見たのは2011年の8月で1stアルバムのリリース直後。難波弘之の実娘であることはあまりオープンにされてなかったころでしたが、その日は難波弘之と故・吉良知彦ががっちり脇を固め、親子関係非公開って言ってもしっかり箱入り娘じゃねえか、と冗談半分に思ったものです。その後初のセルフプロデュースとなった3rdアルバム「OPEN WORLD」(2016年)あたりからは完全に吹っ切れたような印象もありますね。

玲里にとってはプログレは親の影響で小さいころから親しんだ「子守唄」とのことで、4thアルバム「EMOTINAL ARMOR」にはズバリ「Prog_0(プログレイ)」という7分超の曲があるほど。5枚のアルバムはどれもプログレのエッセンスを十二分に感じさせる作品でありながら、プログレ系のイベントにちょっと縁遠かったのは、狭義のプログレに留まることのない音楽性のせいだったのかもしれません。

ライブ活動をコンスタントに行っており、最近でもバーニー日下部、難波弘之、松本慎二、森信行らアルバム制作にも参加した日本のロック・プログレ界の重鎮を従えてのバンドスタイルのライブに加えて、難波弘之との父娘コンビでのライブを頻繁に行っています。

Little Maisie(2023/2/3 BluesAlleyJapan)


シルバーグレイの街(2020/12/06 スタジオライブ)


「Candytree Garden Vol.3」では、当然玲里の曲を中心に演奏することになるでしょうが、父娘のライブではカバーも多数演奏されているので、そちらにも期待したいところ。最近のライブで定番のSense of Wonderの隠れた名曲「シルバーグレイの街」は当確でしょうか?父娘デュオで演ったことがあるかどうか知りませんが、玲里の別のライブではキングクリムゾンの「21st Century Schizoid Man」やAC/DCの「Highway to Hell」を歌ったりと多芸な様子。王道メジャー曲ではなく地味目なブリティッシュプログレで攻めてくるかもしれません。あるいは「プログレ居酒屋」という敬称を頑なに拒むマスター(笑)に忖度してプログレ以外だと例えば山下達郎あたりもありでしょうか?これまで「夏への扉」や「パレード」なんかを取り上げてますが、季節柄「クリスマス・イヴ」とか。

「ROUNDABOUT 10th Anniversary Live Candytree Garden Vol.3」は、玲里with難波弘之以外にも日本を代表する現役プログレバンド金属恵比須/ACB(K)/KADATH/Akiko's Cosmo Spaceの豪華ラインナップ。このプログレ居酒屋によるプログレファンのためのプログレイベント、見逃す手はない!!!


◇ROUNDABOUT 10th Anniversary Live Candytree Garden Vol.3
出演:玲里with難波弘之/金属恵比須/ACB(K)/KADATH/Akiko's Cosmo Space
日時:2023年11月25日(土) 15:30 開場/16:00 開演
会場:横浜ランドマークタワーホール
料金:自由席 前売¥6,500/当日¥7,000 (税込) ※整理番号付き/別途ドリンク代¥600 イープラス https://eplus.jp/candytree-garden/ またはラウンドアバウト店頭にて

 

◇玲里:WEBTwitterfacebookInstagramYOUTUBE

◇玲里インタビュー

・シンガー・ソングライター、玲里「〝脳内音楽旅行〟へようこそ!」 父・難波弘之の背中|zakzak(2022/12/16)

・(前)父娘関係公表のきっかけは山下達郎と竹内まりや|(中)「ちっちゃい頃から知っている」大物アーティストたち|(後)父がデビューしたバンドでも活動「ナンパされました」|デイリースポーツ(2018/7/6)

 

 

Fifth Album

Fifth Album

  • アーティスト:玲里
  • PROG STAR RECORDS
Amazon
Emotional Armor

Emotional Armor

  • アーティスト:玲里
  • PROG STAR RECORDS
Amazon
OPEN WORLD

OPEN WORLD

  • アーティスト:玲里
  • Prog Star Records
Amazon

 

2022年極私的ベストアルバムベスト10+1

極私的2022ベスト10+1(順不同)。ジャンル不問でよく聴いたものの中から。節操ない。なんで10+1かと言うと、ベスト10選んでから年末に聴いてどうしても入れたいのがあったからです(フォンテインのデビュー作)。

<ベスト10(順不同)>
Manuel Linhares / Suspenso
Brad Mehldau / Jacob’s Ladder
優河 / 言葉のない夜に
Cornets / 濯う
Ryo Okumoto / The Myth Of The Mostrophus
Zabadak / 夏秋冬春
寺尾紗穂 / 余白のメロディ
DekiGocolo(デキゴコロ) / 初陣ライブ!
Muses / Muses
Aqanesuss(あかねさす) / Aqanesuss
<+1>
FONTEYN / TRIP THE LIGHT FANTASTIC

  • Manuel Linhares / Suspenso - diskunion
  • Brad Mehldau / Jacob’s Ladder - amazon
  • 優河 / 言葉のない夜に - amazon
  • Cornets / 濯う - bridge inc.
  • Ryo Okumoto / The Myth Of The Mostrophus - amazon
  • Zabadak / 夏秋冬春2022 - amazon
    ボーカル以外吉良知彦が一人で作った2013のトラックも活かしてお馴染みのメンバーでリメイクした2022。小峰公子曰く「世界中のプログレファンに聴いていただきたい」とのこと。甲乙付け難く2022こそ決定版とは言えないが、傑作なのは間違いない‼︎
  • 寺尾紗穂 / 余白のメロディ - amazon
  • DekiGocolo(デキゴコロ) / 初陣ライブ! - WorldDisque
  • Muses / Muses - amazon
  • Aqanesuss(あかねさす) / Aqanesuss - amazon
  • FONTEYN / TRIP THE LIGHT FANTASTIC - amazon

 

 

2021年極私的ベストアルバム10+1

2021年極私的ベストアルバム10+1。純粋に2021年に新作としてリリースされた5作品とボックスセットとして企画されたベスト盤1作品(宮崎美子)に加え、私が今年出会った旧作5作品を挙げてみました。新作アルバムそのものではなく一部店舗での購入特典として配布されたCDRだったり、ゲームソフトのおまけCDだったり、アルバムではなくYOUTUBE映像だったりが混ざってますが許してくださいね。

<新作ベスト5>
1位 直江実樹 / solos meets shin●getsu project
2位 那由他計画 / さざきおりてひかりあふれ
3位 KAESHIDOME / 返シドメ
4位 indian no echo sign bine no! / Crush on you
5位 Buffalo Daughter / We Are The Times
<番外編(+1)>
宮崎美子 / スティル・メロウ
<今年出会ってしまった編>
1位 中森明菜/ Back door night~マリオネット(YouTube映像)
2位 feel / ヤミと帽子と本の旅人(アダルトPCゲームソフトのおまけCD)
3位 及川恒平 / 海や山の神様たち
4位 西城秀樹 / 若き獅子たち
5位 EARTHIAN PROJECT / 愛する地球へのラブソング

 

  • 直江実樹 / solos meets shin●getsu project - World Disque
    新●月Projectのメンバーが「solos」の音源に音を重ねた「solos」の一部店舗における購入特典のCDR。「solos」本編は前衛過ぎて理解力が及ばないが、ギターやシンセが被さることで孤高の美しさに。特に2曲目!
  • 那由他計画 / さざきおりてひかりあふれ - amazon
    1stはプロビデンス時代の曲をメインにしていましたが、2ndはすべて新曲。確信犯的にプログレの境界を越えてみせる意欲作。早くも制作発表があった次作の2枚組コンセプトアルバムも楽しみ。
  • KAESHIDOME / 返シドメ - amazon
    一噌幸弘、大友良英、ナスノミツル、吉田達也による能楽プログレ。配信ライブを見て衝撃を受ける。生で見られなかったのは残念。
  • indian no echo sign bine no! / Crush on you - amazon
    ヴァイオリン入りのトランシーな「羊」のPVでやられたんですが、アルバムはもっと多彩な奥行きのあるバンドでした。20年あまりの活動歴で初というスタジオアルバム。
  • Buffalo Daughter / We Are The Times - amazon
    ライブでの熱いパフォーマンスとは裏腹にスタジオではどこか冷めた印象が強い Buffalo Daughter。新作ではダークながらも熱いうねりを感じる「ET」など新境地を見せる一作。
  • 宮崎美子 / スティル・メロウ - amazon
    歌手デビュー40周年記念BOX。こんな形で再発されるのは喜ばしい限り。1stの「Mellow」は本当名盤だと思うのです。1曲目の「夕闇にひとり(ユーミン作)」でノックアウト!
  • 中森明菜/ Back door night~マリオネット(YouTube映像)
    テレビ出演時の驚愕の映像。これら2曲が収録されたアルバム「不思議」は、プログレバンドEUROXが全面バックアップしておりプログレファンにもお馴染みの作品ですが、このパフォーマンスは奇跡ですらある!
  • feel / ヤミと帽子と本の旅人(アダルトPCゲームソフトのおまけCD)
    18禁PCゲームのオマケCD。女性ボーカル・コーラス入りのトラッド要素もある初期のザバダックを思わせる名作!CD単体で出せば良いのに〜
    制作はゲーム音楽などを手がけたfeelで、河辺健宏、上松範康、佐藤裕美のクレジットがある。
  • 及川恒平 / 海や山の神様たち - amazon
    なかなかの怪作。太田蛍一の「人外大魔境」的なとこもあってクセになる感じ。坂本龍一や山下達郎の参加という付加価値を抜きにしても、とてもユニーク。
  • 西城秀樹 / 若き獅子たち - Sony Music Shop
    「抱擁〜春夏秋冬」とかイタリアの歌もののバラードみたいだ〜
    西城秀樹ってみんなこんなレベル高いんだろうか?再発盤をバラで買ってしまったが、箱買いすべきなのか?
  • EARTHIAN PROJECT / 愛する地球へのラブソング - amazon
    矢追純一プロデュース「愛する地球へのラブソング」。甘い歌声の男性ボーカルの歌も良いし、重実徹作曲のインストも良い‼

 

 

2020年の音楽に関する私的メモ 2020ベスト10

f:id:progrockaddict:20201229233345j:plain

2020年ベスト10

今年はとにかく松田聖子を聴きまくっていました。80年代当時、あれだけ流行りましたのでCM曲など耳にしてはいるものの真剣には聴いてないので懐かしさはまったくなく、初めて聴くくらいな感じでした。松本隆ら一流作家の詞曲やプロデュースの評価も高いですが、個人的には最初期(三浦徳子が詞を書いていた頃)の声が本当に大好きです。

そのほかよく聴いたアーティストは、青葉市子、トワ・エ・モア、谷川理恵、中野麻衣子、大石学、Terje Rypdal、Trinus、adeieu、平岩英子、Neverlandあたり。

今年はディスクガイドを参考に非プログレ系の音楽を聴くことが多かったかもですね。中でも「オブスキュア・シティポップ・ディスクガイド」は「歴史の側溝に埋もれてしまった<知られざる>ライトメロウ盤」が多数紹介されており、大いに活用させてもらいました。谷川理恵、中野麻衣子、平岩英子はその影響です。

トワ・エ・モアにはまるきっかけは「オレンジパワーVOL.3 不思議音楽館」。鴉鷺の白鳥英美子が日本のアニーハスラムと紹介されていたのを見て。この本、本当は「マニアによる辺境音楽紹介雑誌」なので、私の活用の仕方が間違ってるかもしれませんが…。

ほかにも「ゲーム音楽ディスクガイド2」「ニューエイジ・ミュージック・ディスクガイド」「Das-Association(半年間で2号発行!)」などの出版があり、たいへん参考にさせていただきました。

ここ数年でgoogleのアルゴリズムがすっかり変わってしまって、古い個人ブログの評価が下がり、作品名やアーティスト名で検索すると、ECサイトのあまり意味のないページのリストが上位表示されるようになってしまい、ウェブ検索が役立たずになってきました。レコードやCDでは入手困難な作品もサブスクで聴けるようになったこともあり、紙の本のガイド本の有用性が上がった気がします。

 

2020年新作に限ってお気に入りを10枚あげるとすると以下のような感じですかね。

1. Trinus / HOME

2. 青葉市子 / アダンの風

3. 大石学 / なつかしい未来

4. 那由他計画 / つみびとの記憶

5. Fonte / MIKAZUKI

6. Terje Rypdal / Conspiracy

7. Louise Patricia Crane / Deep Blue

8. Altered states / Berling

9. Tigran Hamasyan / Call Within

10. Paris Match / ROUND 12

 

ライブは、リアルの会場は4回(MISIA@Billboard Live YOKOHAMA、Paris Match@Billboard Live TOKYO、原始神母@名古屋 Electric Lady Land、TRINUS@大塚GRECO)しか行けませんでした。一方配信ライブで印象に残るものも多くあり、特に秋葉原グッドマンでのライブはキャスティングもパフォーマンスも配信技術も最上でしたね。アシッドマザーズ、高円寺百景、サンヘドリンなど本当に素晴らしいライブでした。原美術館の青葉市子のライブも良かったです。もっともこれは事前収録で期間限定アーカイブ視聴可でしたので、有料オンデマンド的な感じでしたけども、その辺りも含めてエンタメビジネスのチャレンジの一つだったのでしょう。

どのライブも「映像化」はされているわけなので、このまま二度と見られないのはあまりにももったいないので、いずれDVD化でも有料配信でもやってほしいですね。

 

FM fan 1984年 No.10 - プログレ・ディスクガイド・ガイド(3)

FM fan 1984年 No.10

FM fan 1984年 No.10

かつてFM情報誌とういうものがありました。FMで放送される曲を録音するために放送予定曲まで記載された番組表と、音楽関連情報とで構成された雑誌です。FM fan(共同通信社)、週刊FM(音楽之友社)、FMレコパル(小学館)、FM STATION(ダイヤモンド社)と最盛期の1980年代には4誌が発行されていました。

 

各誌毎号充実したオーディオや音楽関連の情報が掲載されており、プログレ冬の時代でも稀にプログレ特集が組まれていました。

 

1984年4月23日~5月6日の番組表を掲載しているFM fan 1984年 No.10には、ロバート・フリップのインタビューに加えて20ページ近いプログレ特集が掲載されています。特集は、北村昌士による評論「再検討! Progressive "ART" Rock その起源と終息と…」、英国主要バンドのファミリーツリー、プログレ10大バンド紹介(5大+ゴング、マイク・オールドフィールド、ムーディ・ブルース、ロキシー・ミュージック、ソフト・マシーン)、ディスクガイド50選、「プログレ・ヒットチャート・ストーリー1967~1983」で構成。

 

「プログレ・ヒットチャート・ストーリー1967~1983」は、プログレ関連作のビルボードのアルバムチャート最高位をリスト化した資料です。1967年のプロコル・ハルム47位に始まり、1983年のロキシーミュージック「ハイ・ロード」71位まで、17年約140作品が掲載されています。キングクリムゾンの「宮殿」はビルボート最高位は28位だったとか、1位はジェスロタル(72年「ジェラルドの汚れなき世界」、73年「パッションプレイ」)、ムーディブルース(72年「セブンス・ソジャーン」、81年「魂の叫び」)、ピンクフロイド(73年「狂気」、75年「炎」、79年「ザ・ウォール」)とか眺めていると楽しいです。そういえば82年デビューのエイジア(1stはビルボード1位)の記載はないのは、なにかの意志かもしれません。


ディスクガイドとしては、「Best Of Progressive Albums 50」として、英プログレの50作品を掲載。5大バンドの代表作以外では、ソロ作品やカンタベリー系多めな印象。ブライアン・イーノ、デビッド・ボウイやロキシー・ミュージックなどの境界領域の作品も。元ベルベットアンダーグラウンドのニコのソロ「ジ・エンド」は、プログレ関連作としてはノーマークで聴いたことなかったので、聴いてみようと思いました。

 

End: Expanded Edition

End: Expanded Edition

  • アーティスト:Nico
  • 発売日: 2012/10/23
  • メディア: CD