ストレンジデイズの「マスターピース・アルバム100」シリーズ第4弾となる21世紀プログレガイド「21世紀のプログレッシヴ・ロック100」が2013年1月25日に刊行されました(1月11日~12日のヨーロピアンロックフェス会場で先行発売されていたものを入手してたのですが)。
第1弾イタリアンプログレ、第2弾ブリティッシュプログレが岩本晃市郎単独監修で、第3弾70年代日本のロックは岩本晃市郎+小島智監修と続き、今回21世紀プログレ編は岩本晃市郎+祖父尼淳の監修となってます。イタリアンプログレ編、ブリティッシュプログレ編、70年代日本のロック編とも、「70年代」縛りがあり、80年代以降の作品がほとんど紹介されていないので、プログレオリジネーターに直接間接の影響を受けたフォロワー達のプログレガイドはぜひ読みたいと思っていたので21世紀編は半分はうれしい内容。
プログレの影響は広範囲に及ぶため、プログレファンのための純血プログレもあれば、ルーツではつながっていても直接的影響を感じない周辺作品もあり多様な作品が選ばれています。国籍もスウェーデンが、英伊に並ぶくらいのたくさんの作品が選出されているほか、ハンガリー、スロベニア、ロシア、ノルウェイ、ギリシア、イスラエル、キューバ、インドネシア、チリ、アルゼンチンなどかなり多彩。この多彩さはこれまでのプログレ本にはなかった傾向かと。
本誌ではそれなりに推していたマストドンやビッグエルフなどはあえて(?)か入っておらず、割と伝統的なプログレファンが、初めて聞いても違和感なく聴ける作品が多いかも、という印象ではあります。個人的には、全体的に結構リアルタイムにフォローできていたものの、イタリアの新しいバンドをほとんど聴いていなかったことが判明し、このガイドを参考にしっかり聴いてみようかと思った次第。
残念なのは、結局このシリーズ(英・伊・日・21世紀)では80~90年代プログレが迷子のまま、という点。80年代が活動の中心だったサグラドもペンドラゴンもミスター・シリウスもどこにも入ってません。81年デビューのイシルドゥルスバーネの92年作や、89年デビューのデヴィルドールの96年作、フラワーキングスの00年作など20世紀作品も十数枚が21世紀編に選ばれてはいるものの、このシリーズ全体として80年~90年代を徹底的にをオミットする理由が今一つ理解できませんね。。
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◇PROGRESSIVE ROCK ADDICT関連記事
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