英国プログレの隠れた名盤や陽の目を見ないB級盤などを次々再発しているEsoteric Recordings(ラインナップを見ると渋さがわかります→All Releases)ですが、今年リリースされた何枚かまとめて購入しました。
そのうちの1枚が、ファンタジー作家のマイケル・ムアコック(Michael Moorcock)がホークウィンド(Hawkwind)のメンバーとともに制作した1975年のアルバム「The New World's Fair」。マイケル・ムアコックはイギリスの作家で、ハヤカワ文庫から邦訳のある「エルリックサーガ」が、ダークサイドな雰囲気や逆切れ王子が主人公というあたりで従来のヒロイックファンタジーの概念を覆すユニークな作品として知られています。余技で音楽活動をしているわけですがメンバーがホークウィンドというのがまたすごいです。もっともマイケル・ムアコックの小説の世界のように妖艶な雰囲気はないですし、サイモン・ハウス(Simon House)のバイオリンは聴けますがホークウィンドのサイケデリックな音楽を期待するとそれははずれます。とりあえず、マイケル・ムアコックやホークウィンドが好きなら持ってはいたい、という感じでしょうか。