PROGRESSIVE ROCK ADDICT

英伊のみならず西北東欧・南北中米・アジア各国のプログレを愛聴。日本のも好き。目白や新宿、吉祥寺、川崎、関内にしばしば出没。 昔の音楽雑誌集めも。CITY POPやアイドルもよく聴いてます。音楽のことはよくわからないので、名盤とか名演とか言ってる場合、単に好きってことです。twitter: @ProgRockAddict

アナログシンセ大活躍!瀬川英史「ドラマ24 アオイホノオ」サントラ

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島本和彦原作の自伝的マンガ「アオイホノオ」のドラマ版のオリジナルサウンドトラックが2014年10月9日にリリースされました。ドラマの時代背景に合わせて80年代のアナログシンセを使用したという凝りようで、マニアックな楽しみ方ができるユニークなサントラ作品です。
 
音楽を手掛けるのは瀬川英史。CMや映画・ドラマの音楽を多数手掛けている作曲家で、ジャズ・フュージョンの影響を強くうけているようですが、高校時代のターンテーブル占有ベスト3が、渡辺香津美「TO CHI KA」、UK「憂国の四士」、ウェザーリポート「Heavy Weather」(本作のライナーノーツより)というからにはプログレ寄りの血が流れていることは間違いないでしょう。
 
本作に収録された27曲は、サントラということで14秒ほどの効果音的な小曲や長くても3分程度の曲です。それでも、メロディが良いということもありますが、アナログシンセなどこだわりの機材の効果か、パロディ的要素も含めた80年代的雰囲気を再現した作曲・アレンジの効果か、ある意味ダサかっこいい、ニヤリとしてしまう場面多数。リリカルなピアノで始まり、後半の情感たっぷりのギターが哀愁を誘う「完敗です、とんこさん」なんて、おもいっきりふくらませて10分バージョンとか聴いてみたくなる曲です。
 
こだわりの機材については、宣伝用紹介文をコピペすると、
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ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズ、映画「HK変態仮面」「女子―ズ」など数々の福田監督ヒット作品の音楽を手がける瀬川英史。その瀬川が、今回このドラマ24「アオイホノオ」の時代背景に合わせ、Prophet5やRoland Jp-8080,MC-48,TR-808といった80年代のアナログシンセサイザーを駆使した渾身のサウンド! そして仕上げはあえてアナログテープデッキを持ち込み、20年間デッドストックとなっていたAMPEX GRAND MASTER456へ流し込んで(録音して)からのマスタリング!
アナログ機材オタクのマストアイテム!!!
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という感じ。全部はよくわからないですが、なかなか奥深いようです。
 
サントラもすごく良いのですが、ドラマ自体がすごく良くできた作品でした。マンガ原作をマンガっぽくドラマ化するとたいてい演出過多で失敗するものですが、逆にそれを皮肉るかのような演出過多ぶりがプラスに働いていますし、原作にある特撮やアニメ、マンガへの溢れる愛がドラマでもより強く描かれていたところも好感が持てます。柳楽優弥(モユル役)や安田顕(庵野役)、山本美月(とんこ役)らの好演も光りますし、島本和彦、山賀博之、赤井孝美、武田康廣、岡田斗司夫ら登場人物がチョイ役で出演するという演出もなかなか。サントラに収録されなかったのが残念ですが、エンディングテーマの柴咲コウ「蒼い星」も名曲です。めったにテレビドラマを観ない私もこの作品はすごく楽しむことができ、近々特典映像満載でリリース予定というDVDボックスを買おうかと考えているところです。
 
瀬川英史「アオイホノオ」OST テレビ東京公式試聴
瀬川英史 公式ブログtwitter
 
 


柴咲コウ - 蒼い星