ドリーム・アカデミーが再結成し2016年10月に来日公演することが決まりましたね!早速2日分のチケットをゲットしてきました。ドリーム・アカデミーは3人組ですが、来日は、ニック・レアード=クルーズとケイト・セント・ジョンの2人のもよう。2014年にはニック・レアード=クルーズとギルバード・ゲイブリエルの共作による新曲(!)を含むベスト盤がリリースされていて、再結成や来日にかすかな期待を抱いていたのですが、まさか本当に実現するとは!
さて、そのベスト盤「The Morning Lasted All Day : a Retrospective」ですが、デビュー作のプロデューサー、デイヴ・ギルモアが演奏にも参加した未発表曲も収録した2枚組となっています。リリースは2014年7月29日。
3枚のスタジオアルバムからの代表曲のほか、デイヴ・ギルモア参加の「Living in a War」「The Chosen Few」など未発表曲やアルバム未収録のシングルB面曲などレア曲、レアバージョンに、なんとびっくりの2014年新曲「Sunrising」まで全24曲を収録。日本オリジナルのベスト盤が99年に出ていますが、グローバルでは初となるベスト盤で、今回はリマスターもなされた決定版的内容です。
ドリーム・アカデミーはビルボードのシングルチャートで最高位7位を獲得した「Life in a Northern Town」だけの"一発屋"的に思われていることもあるようですが、1990年までに残した3枚のアルバムはどれも甲乙つけがたい傑作です。
海外では「DREAM POP」といったジャンルにくくられるとおり、オーボエなどアコースティック楽器を多用したアレンジとロマンティックなメロディが魅力のグループ。ニック・レアード=クルーズが十代のころから交流があったというデイヴ・ギルモアの参加で、ドリーミーなテイストも加わったネオアコという感じもあります。
本作品に収録されたかつて何度も繰り返し聴いた代表曲の数々は、もともとノスタルジックな気分に浸れるものが多いこともあって懐かしさも2倍。涙腺を刺激してくれます。未発表曲「The Chosen Few」は3rdアルバムのレコーディング中だった彼らのところにデイヴ・ギルモアがふらりとやってきてギターを録音していったというものらしいですが、デイヴ・ギルモアのギターはともかく、ポップな前半からハモンドが鳴り響くラストへの展開が美しい曲です。
最後に収録された新曲「Sunrising」は、ニック・レアード=クルーズとギルバード・ゲイブリエルの共作。繰り返される印象的なピアノのフレーズに、どこか遠くで鳴り響くようなギターやシンセが絡むトラックにニックの優しげな歌が乗り、往時のドリーム・アカデミーそのままの、心温まる佳曲。
その後ロジャー・イーノとの共作で名盤「THE FAMILIAR」を制作するケイト・セント・ジョン(KATE ST JOHN)がプロとしての本格的なキャリアをスタートさせたグループでもあるわけですが、新曲にそのケイト・セント・ジョンの参加がないことだけがとても残念ですが、再結成&来日公演にはケイト・セント・ジョンが加わるようなので楽しみです。もっともギルバート・ゲイブリエルの名前がないので3人揃わないのは今回も同様なのですが。
ザ・モーニング・ラステッド・オール・デイ ア・レトロスペクティヴ
- アーティスト:ザ・ドリーム・アカデミー
- 出版社/メーカー: REAL GONE MUSIC
- 発売日: 2014/09/10
- メディア: CD