ジャズ、クラシックなど幅広い分野で活躍するフルーティスト中川昌三が、ギターの小畑和彦、パーカッションの安井源之新と結成したグループFONTE(フォンチ)によるライブ盤「ライブ・アット・コルコバード」を出しました。
渋谷のNADIFFという書店で本を選んでいたら、なにやらグルーヴィなフルートの演奏が聴こえてきて、一聴して「お・中川昌三か・新作出したのか?」とひらめいて、お店の人にBGMを聞いたらこのCDでした。
フルートのジャズは、サックス奏者の持ち替えなども含めると結構たくさんありますが、まったく他の存在を寄せ付けない、天才的な演奏を聴かせてくれるのが中川昌三です。「Winter Moments」に代表される季節のシリーズは、発表から20年近く経つ作品ですが今も繰り返し聴いているアルバムのひとつ。90年代前半までは都内のライヴハウスで活発なライブ活動をしていたので、しばしば足を運んだものでした。スタジオアルバムのスキのない完成度の高さも魅力ですが、心を揺り動かすほどの絶妙なライブパフォーマンスにはいつも酔いしれていたものです。
住まいを郊外に移してからライブ活動は減っていたようですが、最近また東京近郊に居を移しライブ活動を本格化させていたようで、最近のライブ活動の集大成が今回のアルバムです。
フルートという楽器がこれほど魅力的な楽器なのかと、目からウロコが落ちること間違いなし。