いまいち洗練されてないデザインのジャケットを店頭で見かけジャケ買いした「Lake Bottom LP」は、ロサンゼルスの3姉妹バンド、チャッピン・シスターズ(CHAPIN SISTERS)の2008年デビュー作。どことなく感じられる素人っぽさや薄暗いイメージから70年代フォークの雰囲気ももちながら、なぜか全体感としてはすっきりして現代的という不思議な感覚のアルバム。エスパーズ(Espers)ほど計算ずくではないものの、演出なのか地なのか判然とせず、その辺も魅力。旧き良きブリティッシュフォークを現代風に聴かせるという意味では、ときに初期のオール・アバウト・イヴ(All About Eve)風なところもあります(2曲目「Hey」等。声もどことなくジュリアン・リーガンに似てます)。美しくも哀愁漂うメロディと、上手くはないのに聴かせる絶妙なコーラス、透明感のあるアコースティックなアレンジが魅力の1枚です。