アイオナ(IONA)の2日(+1日)にわたる来日ツアー全公演を観てきました。
アイオナは、イギリスのケルティック・プログレッシブ・ロックバンド。バグパイプやティンホイッスルも主役級の活躍でケルト音楽のエッセンスも色濃く出ていますが、本質はギターは主にエレキだしシンセも多用したコンテンポラリーなロックミュージックです。そしてなんといっても紅一点ボーカル、ジョアンヌ・ホッグの美しい歌が最大の魅力。
アイルランドのコアーズ、クランベリーズ、あと一時期のクラナドなどもケルト音楽とポピュラーミュージックを融合させた好例ですが、イギリスのアイオナの音楽はそれらと比べてプログレッシブ・ロック寄りなところが良いです(もっとも、そのせいで世界的なセールスを記録したそれらのバンドと比べると商業的な成功はずっと小さいのかもしれず)。
私は、1990年のアルバムデビュー時からずっとファンだったのに前回の初来日公演に残念ながら行けず。最初で最後の機会を逃してしまったのかもしれないとずっと悔やんでいたところ、ようやく2度目の来日が実現です。
今度は後悔のないようにと欲張って2014年3月6日、7日の2日間の渋谷はTSUTAYA O-WESTでの本公演と、5日に渋谷UPLINKで開催されたウェルカムイベントと3日間全部に参加しました。
3日終わっての感想は、このライブが聴けて本当によかったということ。楽曲もアレンジも良いのでスタジオアルバムの完成度もどれも高いのですが、スタジオアルバムと同じくらいの数が出ている映像含むライブ作品もどれも名作で、ライブの良さが持ち味のバンドと言ってもよいくらい。その定評あるライブを、アップリンクは50名ほど、O-WESTは座席100席+立見で6日が約120人、7日が150人といったコンパクトな会場で聴くことができたのも良かったです。ジョアンヌ・ホッグの生歌を間近で聴けるなんて震えるほどの感動でしたよ。
今回のライブはオランダのラジカル・トラッド・バンド、フレアーク(FLAIRCK)との世界初共演。芸風の全く異なる2バンドながら、広い意味ではプログレの周辺領域ということもあり、組み合わせに強い違和感はなし。5日のウェルカムイベントでは、両バンドのメンバーが入り混じっての演奏が聴けたり、2日目のフレアークのアンコールではフランク・ヴァン・エッセンがパーカッションで参加するなど、2度となさそうなセッションを観ることができたのですが、ただ私個人の正直な気持ちを言うと、アイオナだけをたっぷり見たかった。
また観たい!
◇セットリスト THE MUSIC PLANT 日記より
2014年3月6日(木)
・IRISH DAY
・TODAY
・JIGS
・CHI-RO
・RUACH
・EDGE OF THE WORLD
・ANOTHER REALM
・ENCIRCLING
・AND THE ANGELS DANCE
・AN ATMOS OF MIRACLES Part 3
・HEAVEN'S BRIGHT SUN
アンコール
・BI-SE I MO SHUIL Part 2
2014年3月7日(金)
・IRISH DAY
・FLGIHT OF THE WILD GOOSE
・TODAY
・ANGEL'S DANCE
・LUKE
・EDGE OF THE WORLD
・ANOTHER REALM
・ENCIRCLING
・CASTLERIGG / REELS
◇ライブ概要
日時:2014年3月6日(木)、7日(金)19時開演
会場:TSUTAYA O-WEST
出演:
・フレアーク Flairck
Erik Visser(G)
Peter Weekers(Fl)
Sylvia Houtzager(Vl)
Pablo Ortiz(B)
※アンコールのみゲスト
田辺列山(尺八)
Frank Van Essen(Perc)
・アイオナ Iona
Joanne Hogg(Vo)
Dave Bainbridge(G,Kb)
Martin Nolan(Pipes,Whistle)
Phil Barker(B)
Frank Van Essen(D,Vl)
主催/制作:THE MUSIC PLANT
◇フレアーク/アイオナ Welcome Event概要
日時:2014年3月5日(水)19:00開演
会場:UP LINK FACTORY
出演:フレアーク、アイオナ、田辺列山(尺八)
◇ある日突然浮かんだという2バンド共演構想
フレアーク/アイオナの裏テーマ|THE MUSIC PLANT 日記(2014/2/28)
◇アイオナ
'Edge of the World' by Iona, Live at Farncombe Music Club, UK, 14 Oct 2011