佐井好子というと70年代にアルバムを4枚リリースしたのみでシーンから姿を消した幻のアーティストで、「万華鏡」は1975年にリリースされたデビュー作。本当に「知る人ぞ知る」とか「隠れた名盤」とかいってはもったいない、70年代を代表する女性ボーカルの名作です。
長らく再発売されることもなく、1999年にようやく初CD化されたものも廃盤だったようですが、紙ジャケブームのおかげで今年紙ジャケでCD化されているようです。改めて99年再発盤(1st「万華鏡」+2nd「密航」との2枚組)を聴きなおしていますが、もとの録音自体がいいのかリマスタリングがいいのか、音も極めてクリアーだし、内容のクオリティも極めて高いです。童謡的な雰囲気と怪奇幻想の雰囲気を併せ持ったある意味ページェントのロマンティシズムと近い雰囲気もあるのでプログレファンには気に入ってもらえるのではないかと思います。あとは戸川純のルーツ的な感じもします(歌は佐井好子のほうがずっとうまいですが)。プロデュースは大野雄二。
で、調べてみると、2001年にJOJO広重(非常階段)とコラボ作を出していたり、そして今回の70年代の4作品の紙ジャケ再発と同時に70年代のライブ音源がCD化され、かつ30年ぶりの新作を出していたということも判明!これはさっそく聴かねば。