1976年リリースのシンセシス(SYNTHESIS)の同名アルバムで、レアグルーヴの再発専門レーベルVADIM(旧DARE DARE / PULP FLAVOR)からの再発ということで、勝手にもう少しひねりの効いたタイプかと思ってましたが、正々堂々の正統派ジャズファンクの名盤です。
シンセシスはFullmoon EnsembleのドラマーClaude DelclooのもとにMarc Chantereau、Fran??ois Jeanneau、Andr?? Ceccarelli、Ivan Jullienら総勢23名のスタジオミュージシャンが集結したプロジェクトで、プログレ人脈からはマグマ、ザオのメンバーとして知られるヴァイオリニストのディディエ・ロックウッド(Didier Lockwood)も参加しています。タイトなリズム、ホーンやストリングス、キーボード等を多様した煌びやかなサウンドと、キャッチーな男女ボーカル(コーラス)が調和した格調高い作品です。レアグルーヴとして知られ同じくDARE DAREから再発されている同時期のコルテックス(Cortex)なんかと比べると、洗練度が高くて聴きやすくもあり、より幅広く支持されそうな内容ではあります(好き嫌いで言うと私にはコルテックスの方がいいですが)。オリジナルは激レアアイテムのようですが、こうした作品がちゃんと再発されるのはありがたいことです。私のような中途半端な者は名のみ知っていてもなかなかオリジナル盤にまでは手を出しませんので。