シンコーミュージック発行の音楽誌「CROSSBEAT」2012年6月号の特集テーマはなんとプログレ。「決定!!プログレッシヴ・ロック 真の名盤 TOP 50」と題してアルバムランキングを掲載しているほか、特別付録として「プログレッシヴ・ロック名盤ガイド200!!」という小冊子もついて880円!これはかなりお得!(いや、どうかな?)
本誌の50ページほどの特集はほぼ「真の名盤TOP50」に割かれておりまして、1位:狂気、2位:宮殿、3位:危機という恐ろしくまっとうな展開にほっとするというかがっかりするというか、表現が難しい気持ちで読み進めてまいりますと、4位:デビッド・ボウイ/LOW、13位:ビートルズ/sgt.Pepper's、20位:レディオヘッド/OK Computer、21位:PIL/Metal Box…と意外な作品群が上位入賞しておりまして、プログレ50選としては、全体的にはかなり変わったランキング、という印象です。ドイツやカンタベリー系が強い一方、イタリアの評価が低いですね。もちろん北欧東欧、日本や南米などは無視です(まあ50枚だとこれまでのランキングでも入ってるのあまりみたことないですが)。
あとこれは単なる自分の知識不足ですが、23位:AKSAK MABOUL/Un peu de l'ame des bandits、42位:Camberwell Now/All's Wellは、作品もですがアーティスト名も初めて聞くくらいでして、このTOP50に入ってない何百枚もの名作が他にあることを考えると、聴いてみないことには気が済まない感じです。
付録の小冊子は34ページのディスクガイドで、こちらもピンクフロイド、キングクリムゾン、イエス、ELPはバンド別のガイド、他は「メインストリーム」「カンタベリー」「クラウトロック」「ジャズロック」「前衛」「ニューウェイブ」「新世代」といったテーマ別編成です。ビートルズはTOP50には入っても名盤200には入ってないという謎はさておき、編成方針はだいたい本誌と同じで、シンフォニック系は低評価のようです。
「プログレッシヴ・ロックの真髄とは?」「そもそもプログレッシヴ・ロックの凄さはどこにあるのか、その本質を検証」と何やら大仰なフレーズが並んでいてドキドキしてしまいますが、結論的にはまあ、英4大バンド+αという感じで、特に得るものはなかったです。。
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