PROGRESSIVE ROCK ADDICT

英伊のみならず西北東欧・南北中米・アジア各国のプログレを愛聴。日本のも好き。目白や新宿、吉祥寺、川崎、関内にしばしば出没。 昔の音楽雑誌集めも。CITY POPやアイドルもよく聴いてます。音楽のことはよくわからないので、名盤とか名演とか言ってる場合、単に好きってことです。twitter: @ProgRockAddict

マリア観音ワンマン・ライヴ 2014年12月17日@新大久保アースダム

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マリア観音のライブを初めて観てきました。2014年12月17日に新大久保アースダムで行われた、木幡東介「絶滅動物記」CD発売記念のライブです。今年約13年ぶりバンド活動を再開しており、一新されたメンバーによるライブでした。
 
マリア観音の音楽は「ハードコア・プログレッシブ歌謡」という表現が言いえて妙という感じで、曲はプログレファンにもアピールするような複雑怪奇な暗黒ロックなのですが、怨念的な歌詞となぜか親しみやすいメロディ、体育会系熱血ボーカルなどがアンバランスに組み合さった他に類を観ないタイプのバンドです。
 
3月に再発売された代表作「犬死に トゥーマッチ・エディション」にバンドルされているDVDに収録された当時のライブ映像を観て以来、画質音質とも良好とはいえないクオリティながら、ただならぬ存在感が気になって仕方なかったのですが、生で体験できる機会がついに来たのです!
 
所狭しとステージ上を跳び回り、マイクを通した荒い息遣いさえも歌と一体化したパフォーマンスを見せるボーカルの木幡東介と、不機嫌そうな能面をピクリとも動かさず淡々と演奏を続けるベースの伊藤明子とギターの青山まりなの見事なコントラスト。激しい演奏中でもお構いなしにくわえ煙草のドラマー平野勇にキーボード(ハモンド)のa_kiraの存在感も独特です。
 
地下の奥底から絞り出すかのような歌が非常に観念的であるがゆえに、このバンドが即興的なものと一瞬錯覚してしまうのですが、実際は演奏だけでなく演出も細部まで予め用意されている譜面や振付を狂いなく再現しているものなのではないかと感じました。間合いやタメといったグルーヴさえも偶然ではなく計算されたものなのでしょう。譜面が置かれているわけでもなく、指揮者がいるわけでもなく、アイコンタクトを取っているようにも見えないけれど、緻密なアンサンブルだと思いました。
 
メンバーのことはよく知らないのですが、ウラジオストック・パウダー・ジェノサイドとか、解剖室とか、テキサコレザーマンとかJ.A.シーザーとか関連の方々みたいです。みんなすごかったです。
 
本物の酔っ払いよりも、素面で酔っ払いを完璧に演じて、ふっと真顔でこれ演技ですよ、って言われる気持ち悪さというかなんというか。このバンド相当変だわ。またライブやるならまた観たいと思います。
 
◇マリア観音 公式
メンバー
木幡東介(Vo)
平野勇(Dr) Vladivostok Powder Genocide他 
青山まりな(G) Vladivostok Powder Genocide、解剖室他
伊藤明子(B) Texaco Leatherman
a_Kira(Kb) Asian Crack BAND、地下102階
 


マリア観音 "二つ目小僧" 2014.01.25 @秋葉原GOODMAN