ページェントの諸作品、今もそれほど入手が困難というわけではないですが国内盤は廃盤状態のようですので、再発売決定はなによりですね。しかもDVD特典もあるとか・・・。中嶋一晃が年末に浪漫座別館での新作を出すなど、ページェント周辺の動きが活発になりそうな、うれしい予感。
それでというわけではないですが、ページェントの話題を。一般的にはページェントの最高作は「螺鈿幻想」で私も激しく同意ですが、それに比べて2nd「夢の報酬」の評価があまり高くないのはなぜでしょう。リーダーの中嶋一晃が脱退したあとの作品でもあり、「螺鈿幻想」の延長に位置づけられる作品ではないですが、日本のプログレ界のトップミュージシャンたちが集まって制作された、今聴いてもまったく古さを感じさせないとい意味において「螺鈿幻想」にも勝るとも劣らぬアルバムだと思います。全6曲すべて名曲ですが、とくに好きなのはミスターシリウスこと宮武和広が参加している「グレイの肖像」と「ラピスラズリ幻想」。彼のフルートソロが最高です。
永井博子と宮武和広は日本のプログレ史に残る名作を何作も残しているわけですが、中嶋一晃+永井博子+宮武和広のページェント(「螺鈿幻想」)、永井博子+宮武和広のページェント(「夢の報酬」)、宮武和広+永井博子のミスターシリウス(「バレンドリーム」ほか)と、不思議なことに組み合わせごとにまったく異質な作品をそれぞれ最高レベルで作っているのですね。
もう一度、永井+宮武のコンビでプログレ界に一泡吹かせてほしいものです。