ジャン・パスカル・ボフォ(Jean Pascal Boffo)は、2004年に8枚目のアルバムを出して以来ソロでの活動が伝わってきませんが(バンド KIROBO=未聴で2005年にアルバムリリースか)、1980年代から現在までコンスタントに活動を続けるフランスを代表するプログレミュージシャンの一人と言えるでしょう。
最近の作品はジャズやクラシックにも接近したシリアスな作風のものが多いですが、初期作品はファンタスティックかつロマンティックなギターインストアルバムとして高い完成度を誇っており、とくに2nd「Carillons」の出来は出色だと思います。ドラムは打ち込みですが、ボフォの甘いトーンのギターとシンフォニックなシンセのバッキングが、美しいアルバムジャケットにもある妖精の世界に誘うようです。数々の名作をリリースしているMUSEAの中でも、私にとってもっとも強く印象に残る一枚です。