衝動買いもときにこういう孤高の作品との出会いがあるのでやめられません。
レア盤として知られ、このほどジャケットも新たにCD化されたギズモ(GIZMO)の1st「JUST LIKE MASTER BATES」。1979年というイギリスではプログレが衰退していた時期の作品ながら、プログレ色はきわめて強く残しつつもポップセンスが光る傑作アルバムです。温かみのあるキーボードの音色やエレクトリックバイオリンが効果的に使われているので、シンフォニックな要素もありますが、壮大さや派手さはなく、プログレといっても傍流な感じのファンタジー(FANTASY)あたりに近い印象を受けました。王道ではないだけに、まったく同タイプのグループはなく、フォロワーもいませんので、それで冒頭に「孤高」という言葉を使わせてもらいました。このバンド、このアルバムを聴かなければ出会うことのない、とても味わい深いタイプの音楽です。
バンドは1975年にシングルデビューし、この1stリリース以降も81年、92年とアルバムを発表しているもよう(3rdはCD化済み、今回の再発盤に2ndから2曲ボーナス追加あり)。