PROGRESSIVE ROCK ADDICT

英伊のみならず西北東欧・南北中米・アジア各国のプログレを愛聴。日本のも好き。目白や新宿、吉祥寺、川崎、関内にしばしば出没。 昔の音楽雑誌集めも。CITY POPやアイドルもよく聴いてます。音楽のことはよくわからないので、名盤とか名演とか言ってる場合、単に好きってことです。twitter: @ProgRockAddict

ジャーマンジャズロックバンド、パスポート「未来への知覚」

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「未来への知覚」という大仰な邦題はネタなのかそれとも発売当時の邦題を踏襲したのか分かりませんが、内容とも良くも悪くも合った良いタイトルだなと思ったりもします。パスポート(PASSPORT)はサックス奏者クラウス・ドルディンガー(Klaus Doldinger)率いるドイツのジャズロックバンドで、「未来への知覚(LOOKING THRU」)」は1974年発表の4thです。昨夏ライブアルバムを含む初期8枚が紙ジャケ再発されておりまして、最高作といわれている本作をまず手に取った次第。

ジャズロックといってもリターントゥフォーエヴァーやマハヴィシュヌオーケストラのような全編キメキメというわけではなく、縦横無尽に吹き荒れるサックスを聴いているとちょっとフリーキーでときにひょうきんでもあり、一方メロトロンを使った重厚なプログレのイメージの曲もあり、ピコピコサウンドでテクノ風もあり、割と散漫というか多彩なアルバムです。ただ、そういうごった煮のようなところにも力を感じる作品で、時代性・地域性ということでしょうか。ジャケットのイラストからはもう少し硬質なものを想像してしまいますが、幅広い音楽性を持った、楽しめるアルバムです。それゆえ「未来への知覚」というのはある意味シャレめいていて良いタイトルだと思ったわけです。

なおバンドは現役で、2006年までに30枚以上のアルバムを出している模様。今回この一枚しか聴いておりませんので他がどんな感じなのかは分かりませんが、同時にCD化された初期の8枚は同傾向っぽい。Youtubeなんかさがしますとライヴ映像がいくつか出てきますが、このグループはライヴの方がいいかもしれませんね。