日本が世界に誇るプログレバンド、アストゥーリアス(ASTURIAS)といえばいまやアコースティック・アストゥーリアス(ACCOUSTIC ASTURIAS)を指すのが普通かもですが、実は本家(?)はマルチでして、そっちの方でも11月に15年ぶりの新作が出るようです。
さて、「Brilliant Streams」はその本家(?)アストゥーリアスが1990年にリリースした2ndアルバムで、1988年のデビュー作「Circle in the Forest」に続いて、当時伝説のバンドとなっていた新月の津田治彦(G)、花本彰(Kb)、ジャズロックバンド、アフレイタスの桜井和美(Dr)のサポートに加えザバダックの上野洋子(Cho)らをゲストに迎えて制作されたもの。このあと1993年にリリースされた3rd「Cryptogam Illusion」も合わせて、アストゥーリアスは3作とも良質なシンフォニックプログレの感動作となっており、あえてどれかを選べと言われて選ぶとするとこの2ndかと。雪の平原に陽の光が乱反射するときに感じる冷たい輝きを音楽で表現したような、冷たくも静かで美しい作品です。マイク・オールドフィールドへのオマージュ的な1stのサウンドは継承しつつ、よりオリジナリティが発揮されているのではないでしょうか。聴きやすさのせいか、実はベスト盤が癒し系のイージーリスニングとして販売されたこともありますが、まあ聴いてよければジャンルは何でもよいのです。
アストゥーリアスは10年の時を経て2003年にアコアスとなって復活。以降2枚のアルバムをリリースし海外遠征なども含めて活発に活動してましたが、ようやくマルチも再始動です。11/8のアコアスのライブ当日がマルチの15年ぶり作品の発売日だそうです。久しぶりにアコアスのライブも行って、マルチの新作をゲットしてこようと思います。