先日ウクライナのプログレバンド、KARAFAGENについて感想を書いたところ、papiniさんよりお勧めいただいたのが、同じウクライナのER.J.ORCHESTRA。3枚アルバムが出ているようで、私が手にしたのは「Unicorn」というアルバムですが、かなりの上物でした。1998年にデビューしており、2004年発表の本作は3rd。活動歴も長く、作品の質もこれだけ高いのに、いままでノーチェックだった・・・。ウクライナという国名で、バイアスがかかっていたのかな?
KARAFAGENは、完成度の高い洗練された典型的なシンフォニックロックでプログレファンにはたまらない内容ですが、こっちの R.J.ORCHESTRAはさらにそれを上回る感動。ウクライナ恐るべし。R.J.ORCHESTRAは、パット・メセニーが引き合いに出されることも多いようですが、この3rdはトランペットなども多用してECM系ジャズの雰囲気なんかもかもし出しつつ、ピアノやヴァイオリン、フルートなどのアコースティック楽器で迫ってくるあたりは、スウェーデンのイシルドゥルスバーネ(の初期を除く)とか、トリビュート(Tribute)の4thなんかを思わせる、プログレの幅をはるかに超えた傑作アルバムですね。シンフォニックかつシリアスなんだけど、難解ということもなく、透明感のある壮大なメロディにじっくり浸れます。私は音楽聴くのはもっぱら携帯電話なんですが、こういう音楽は高級オーディオで聴くのがきっといいんだろうなあ。